1234567TOTAL
東京和泉リトルシニア40001117
東練馬シニア00300003
東練馬シニアの皆様、ありがとうございました。

 春季城北ブロック大会2回戦。1回戦がシードだった為、我がチームとしては初戦となった。「力を持っているのに出し切れない」…、そんな印象をずっと今年の3年生のチームには抱いている。だからこの城北ブロック大会で「何かきっかけを掴んで欲しい、一皮剥けて欲しい」…、そんな思いを持ってこの大会に臨んだ。

 この試合のポイントは4-0と4点リードで迎えた3回である。1番からの攻撃で出塁し無死1塁の追加点の絶好のチャンスを迎えた。彼の足を考えればこの試合の相手バッテリーなら盗塁は楽勝。だから「相手が分かっていても盗塁」と思い、1球目からスチールのサインを出した。しかしスタートを焦ってピッチャーがセットポジションからモーションに入る前にスタートを切ってしまい、牽制されてタッチアウト。1死走者無しとなり、後続も倒れこの回は結局3人で終えてしまった。流れが悪くなったその裏、連打とスリーランで一気に4対3と詰め寄られた。最悪の展開となった。

 「相手の投手の牽制が上手い、間が上手い、クイックモーションが速い、キャッチャーが強肩である」など、勝負を賭けなければならない要素がいくつもあるバッテリー相手にはそういったスタートも必要である。しかしこの試合のバッテリー相手なら、彼の足をもってすれば普通のスタートで十分セーフになれる。いやむしろ、普通のリードをとって普通のスタートを切れば、彼を刺せる捕手は中学生ではなかなかいないと思う。「勝負を賭けなくて良い相手には普通のスタートで十分セーフになれるでしょ」と、オープン戦を通じてずっと指導してきたつもりだったのだが…、どうしたものか…。勝負の1つのポイントとなった。ここで「普通の盗塁で無死2塁、2番の犠打で1死3塁となって3・4番で勝負」というカタチをつくり5点目をとって5-0と出来ていたら、この試合はコールドゲームになっていた可能性が高い。と言うよりそうしなければいけないゲームであった。何があるか分からない野球において「早く試合を終わらせられるなら終わらせた方が良い」のは当然であるからだ。試合が続くということは逆転負けの可能性もあるのだ。事実、その裏の攻撃で1点差に詰め寄られてしまっている。

 3回の攻防でコールドゲームは考えられなくなってしまったが、試合の勝利を決定付ける一打を放ったのもまた1番打者の選手だ。5回1死1・2塁で打席を迎え、右中間に適時二塁打を放った。ずっと打てなくて苦しんでいたが、久しぶりにしっかり捉えた一打を放ってくれた。「ここで一本打って欲しいというところで打てる1番打者になって欲しい」とずっと期待してきたが、ようやくカタチにしてくれた。しかしこれくらいは出来て当然だ。そのくらいの才能を彼は持っている。3回の盗塁は大いに反省をして欲しいが、打撃に関しては是非この試合をきっかけにして欲しい。

 先週の水曜日の練習でロングティーを打っている彼のスイングを見て、「だいぶバットが振れるようになってきたな」という印象を受けた。ずっとバットが波うっていて「本気で振っているのか振っていないのか分からないようなスイング」をしていたのだが、やっと「フルスイングしているな」と思えるようなスイングをしていた。遅い…汗。時間かかり過ぎ…怒。是非継続して練習して頂きたいっ!!爆発

 守りに関して言うと先発したエースが良くなかった。投手は毎試合調子が違う。3試合投げたら1試合は思うように投げられない日がある。悪い日はあって当然だ。しかしそんな時でも何とかゲームはつくれなければエースとは呼べない。今日の投球が満足出来るものでないことは本人が一番分かっているはず。来週は準決勝。相手は秋に関東大会に出場している板橋シニアさんだ。是非、エースのピッチングでチームを決勝へ導いて欲しい。

 エースがだらしない中、チームを救ったのは2番手でマウンドに上がった背番号10だ。1点差に詰め寄られた3回、1死1塁という状況からマウンドに上がり、7回まで許したヒットはわずか2本。まわりにエラーもたくさんされたが、追加点を与えず粘ってくれた。この試合の守りの主役は間違いなく背番号10であった。

 

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