2022年4月3日(日) 11時 扇グラウンド。
春季東東京支部大会最終戦。
関東大会代表決定戦という舞台に水を差すかのように、朝から降る小雨に打たれ、季節外れに寒い気候の中でのゲームとなった。こういう天候の時に怖いのは選手達のテンションが落ちてしまうこと。雲一つない青空のもと、照り付ける太陽の光の中でのゲームでは自然と選手達のモチベーションも上がる。「代表決定戦」という箔が付くようなゲームは、勝手にそういう天候の中でのゲームをイメージしてしまっているものだ。「雨」という天気の時に人は大抵テンションが下がる。野球に限らず普通に生活している人もそういう人が多い。だから「お前たちのゲームに対する熱で雨と寒さを吹き飛ばして来いっ!!」と言ってグラウンドに送り出したが、果たしてどこまで選手達を鼓舞することが出来ただろうか?
結果は1対5で完敗。昨秋9月23日に大田シニアさんに負けたその日から、「関東大会で一勝する」ということを目標に今日まで頑張ってきたが、その目標が達成されることはなく春の大会を終えることとなった。ゲームの内容は完全に力負け。「雨」の影響が選手達にどれだけの影響を及ぼしたかは分からないが、それが晴天だったからどうこうなるような力の差ではなかった。もちろん弱者が強者に勝てるところが野球というスポーツの面白さなので、今日の戦力差でも試合に勝利出来るポイントはどこだったのか?という私自身の探求が終わることはない。
負けは全て監督である私の責任であり、今日の試合における選手起用及び采配はもちろんのこと、これまでの練習内容から大会に至るまでのスケジューリング他も全て振り返り、「何故目標達成出来なかったのか?」を考え反省しなければならない。であるから決して美化したり正当化したりしてはいけないと肝に銘じてはいるが、それでも選手達が成長していることを確かに実感出来たこの春に、充実感を抱かずにはいられない。
こんなにも中学生は成長するのか?と驚くことばかりだった。秋は初戦敗退で敗者復活戦も勝てなかった。練馬区長杯も一回戦負け。オープン戦もことごとく負け続けた。練習も本当に基礎の基礎から見直し地道な練習を繰り返していたが、1勝すらも出来ない現実から、「本当にこれで良いのだろうか?」と自問自答の日々が続いた。コーチ会議も重ね、「我がチームに現在所属する中学生にとって、どんな野球環境を提供するのが一番良いのか?」という本当に根本の部分まで考え直した。導き出した答えは「とにかく選手達にストレスを与えない環境」だった。コーチ陣も私の考えに賛同してくれて、共通認識のもと指導にあたってくれた。
とってもとっても苦しい冬を乗り越え、春に一輪の花を咲かせることが出来た気がする。板橋戦の1勝がどれだけ嬉しかったことか。東板橋戦に勝利した瞬間の凌の涙にはもらい泣きしそうになった。今月で41歳になる私の心をこんなにも震わせてくれる選手達。大変なことばかりだけど、この活動から離れられなくなっている自分の人生に後悔などする筈がないことを再認識させられた感じだ。
さあ、24期生の活動も佳境を迎えつつある。魂を込めて勝負するのは夏季関東大会が最後になるか?5月8日が初戦となる日程が組まれているから、もう残り1ヶ月しかない。負けた春の大会の感傷に浸っている暇などない。練馬戦と足立中央戦で見えた課題を潰し、1つでも多く勝ち上がり少しでも長い夏を過ごせるように、全力で準備していく。「熱い」夏はもうすぐそこまで来ている。