2022年9月4日(日)

 

 秋季東東京支部大会敗者復活1回戦 対江戸川北シニア

 

 待ちに待った秋季東東京支部大会。コロナ感染により1回戦を棄権しさらに雨で1週順延となった為、他チームより2週遅れての大会スタートだ。

 

 秋の初戦はいつも「うんこゲーム」になる(笑)。それはまだチームが出来ていない上に公式戦初戦という緊張感もあって選手達が思うようにプレー出来ないからだ。試合前に選手達にそのことを告げた。

 

 「なかなか思うようにプレー出来ないだろうけど、ミスした過去はもう戻らないので、次に起こる未来のプレーに向けて準備することに切り替えて頑張って欲しい」と。

 

 案の定、試合序盤はゲームをつくれていなかった。ピッチャーはストライクとるのに苦労していたし、バッターもバットにボールが当たらない。スコアブックを見ても四死球と三振の記録しかない。黒字と青字ばかりで赤ペンを使う機会が無くボールがフィールドに転がりさえしない…(汗)。

 

 しかしそんな重苦しいムードの中でもある程度普段通りのプレーが出来ていたと感じたのは元祖チビレンジャー達。大橋のサードゴロ2つは秋の大会ではエラーしてしまいそうな打球だったが、無難にアウトをとれるあたりは春から公式戦に出続けてきた経験が活きた場面だったと思う。3回のタイムリーも、バント失敗で走者を進められなかった後輩をカバーしたもの。石塚は4打席立って2安打1四球1犠打で2打数2安打。加納も3打席立って1安打2四球で1打数1安打。チビレンジャー達がチームを勝利へ導いてくれた。

 

 他の選手達もベンチの雰囲気も、3回くらいからようやく慣れてきて普段通りのプレーに戻っていった感じだ。試合の入りは確かに野球らしくなく、とても見られたモノではなかったが、しかしこれを経験して勝利出来たことが大きい。これで来週はある程度感覚を掴んだ状態でまたゲームが出来る。「うんこゲーム」だろうがなんだろうが勝てば官軍。この試合で悔しい思いをした選手は、次週はそれをバネに奮起してもらいたい。

 

 しかし長かったな…。3月13日に行われた春季東東京支部大会2回戦対東板橋戦に勝利して以来、実に約半年ぶりの公式戦勝利…。続く関東大会代表決定戦対練馬戦、対足立中央戦に2連敗して春季関東大会への出場権を逃した。夏季関東大会は1回戦で静岡蒲原さんに敗れ、さらには夏季東東京支部大会で荒川さんに、東日本選抜大会では小樽さんに、立て続けに1回戦で敗れた。どこも強豪シニアが相手とはいえ、負けて良い理由にはならないしそもそも負けて良い試合なんてどこにもない。

 

 「1回戦負けは練習しなくても出来る」とは東京和泉シニア前任の稲垣監督の言葉だ。その通りである。

 

 この度の秋季東東京支部大会敗者復活1回戦対江戸川北シニア戦も、もし負けていたら今までの日々が全て水の泡と消えるところだった。私は夏季関東大会1回戦対静岡蒲原シニア戦に負けたその日から、「秋の大会に勝利する為にはどうしたら良いか?」ということを考えない日は1日たりとも無かった。選手達はこの試合にどんな想いで、どんな覚悟で臨んでいただろうか…。ご父兄の皆さんはどんな想いで応援してくれていただろうか…。

 

 中学野球は学生野球だからどうしたって通過点だし、教育の面を多く背負わされる。だから勝てない日が続くと「勝てなくても人として成長すれば良い」とか、「勝てなくても色々な経験をすることで人間力が養われる」とか、勝利以外のところに活動の意義を見い出そうとしてしまう。そしていつの間にか「ビッククラブと違ってウチは勝つことを目的としているチームじゃないから」などと、負けることを正当化し始める。私は勝てないことの言い訳として「教育」に逃げたくない。「勝てなくてもいい」なんて絶対に思わないし言いたくもない。公式戦の勝利より優先されるものなんてこの活動には無い。「野球を通じて人間的に成長出来た」なんて生意気なことを言えるようになるのはそんなのもっとずっと後の話し。

 

 監督が勝ちたがってはいけない。選手に「勝たせ」なければならない。

 

 その言葉の意味は重々承知だ。しかしそれでも、ただ単純にひたすらに勝利に飢え、勝利に拘る、そういう情熱の火が我がチームから薄れていってしまうのはどうにも我慢がならない。次週の相手は東練馬さんだ。勝利に向かう姿勢、そして「心の熱さ」で絶対に負けたくない。

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