2022年11月3日(木) オープン戦 対福生シニア 福東グラウンド
2022年11月5日(土) 秋ヶ瀬練習
2022年11月6日(日) 坂東練習
秋の大会に負けてから年が明けるまではオープン戦を組まない方針とした。実践的なことよりもバットを振る力とか、ボールを投げる力とか、走る力とか、プレーのベースになるフィジカルが弱過ぎるという課題に直面し、その克服のために練習量を多くしたいのが狙いだ。しかしこの度福生シニアの横倉監督からお電話頂き、急な大会予定変更があったようでお困りの様子だったので引き受けることにした。我がチームも2019年に大型の台風が直撃した影響で秋ヶ瀬が使用できなくなった際、オープン戦他に対応して頂いて助けて下さったチームが何チームもあった。こういったスケジュール調整は本当に骨を折る作業なのだ。ウチのようなチームにオープン戦のご依頼を頂けるだけで本当に幸せなことだ。方針を曲げてしまうことが断る理由にはならない。
2試合させて頂いたが、秋の大会に比べて身体の力が付いてきていることは確かだ。投手にタイミングを合わせることだったり、走塁の部分だったり、実戦の中で詰めていかなければならないことは沢山あるが、バットに当たった時の打球の速さや、ファーストに投げるボールの強さなどは少しずつ変わってきているのは感じることが出来た。ここのところの練習を見ていると、「こいつは毎日家でバット振ってるな~」とか、「身体大きくしようと少しだけ食事の量を増やして工夫して頑張っているな~」って感じる選手が何人か見受けられる。そういった努力の成果が「ヒット」とか「ホームラン」みたいに目に見える結果として現れていなくても、確実に力になっていることなんだと思う。
ただ中学生は毎日身体が成長しているので、放っておいても力は付いてくるし、運動神経も自然と発達してくる。だから我がチームの中学生だけではなくて他のチームの中学生だって伸びている。我々が敗れた東練馬武蔵さんの選手だって、関東大会で敗れた悔しさ、あるいは東練馬さんのトップチームに入れなかった悔しさなども抱えながら、今この瞬間を過ごしているハズである。失敗や敗戦によって学ぶことは沢山あるし、それを糧に成長する選手やチームも沢山ある。だから失敗や敗戦が必ずしも悪いことではない。だけどその大前提として、負けた相手よりも我々の方が伸びシロがあって、次相対した時に逆転出来なければ敗戦を糧に出来たとは言えない。負けた後も同じ成長速度では結局追い付けない。つまり今までと同じことをしていたのでは永遠に勝てない。むしろ東東京支部大会を勝ち抜き上部大会にも出場したチームは、公式戦を多く経験出来ているから得ているモノも多い。自然とより高い意識レベルで練習にも取り組みやすくなる。上部大会のレベルの高さを肌で感じ、次は「上部大会を勝ち抜く為には何が必要か」と考えられるようになるからである。
そういったことを含めて現在の東京和泉の選手達を見ると、危機感や気迫といったモノがまだまだ足りないと感じる。ほぼ毎週同じような練習を繰り返している中で、ただそれを熟すのではなくて、しっかりとした目的意識を持ち自分の中でも少しずつ強度を上げていかなければならない。朝のトレーニング一つとってみても、まず「型」を体現出来るようにならないといけないし、それが出来るようになったら数を増やすとか、距離を延ばすとか、与えられたメニューを熟して終わりではない。内野基礎練のゴロ捕球も「どうやったらより速く、そしてより正確にプレーが出来るか」を考えて取り組むとか、同じことをやるにしても一つ工夫するだけで練習の強度が変わる。そこが自主性の部分。同じことを地道に粘り強く繰り返し練習していくことも大事だが、ある程度クリア出来たなら次のステップへ進んでいかなければならない。ただ慣れた練習を消化しているだけになってしまっては、人の身体はアップグレードしていけない。
秋ヶ瀬や坂東は遊びに行くところではない。「秋の敗因は何か?何が足りなかったのか?春・夏に勝つ為にはどんな練習をしなければならないのか?」…。2月12日の自分はどうなることが目標で、そこから逆算して「今自分はどうなっていなければいけないのか?」を考え、課題と向き合い克服していく場所だ。そういった意識レベルで普段の練習に取り組めていない甘さが、福生さんとのオープン戦には出ていたように思う。確かな考えのもと毎日を過ごしていないから、いざ試合となると不安が募りプレッシャーとなって自らのパフォーマンスを下げてしまう。
「2月12日の自分の姿はこうなることが目標で、では今どういったパフォーマンスを発揮しなければならないか?現時点ではこれは無理だから、今練習しているこのことをクリア出来ればオッケーだ」
といったような考え方が整理出来ていれば、余計なプレッシャーは排除出来る。そしてその考え方でプレーして、結果今日の目標すらもクリア出来ない場合もあるが、それはそれで仕方ない。そうならば練習が足りないと自覚し、また明日から励めば良いだけの話しだ。確実に力が付いていると感じられた部分はポジティブな要素であったが、まだ「春・夏に勝つんだ」という断固たる決意がゲームから感じられなかった部分は残念なところであった。