2022年11月27日(日) 

 

 第12回練馬区長杯1回戦 対東京城南ドリームボーイズ

 

 現在、中学硬式野球において日本でトップクラスのチームである東京城南ドリームボーイズさんと、この度対戦させて頂く機会を頂きとても有難かった。選手達が「自分達の立ち位置がどれほどのモノか」を確認するには、これ以上の機会は無いと思ったからだ。

 

 結果は5回コールド負けとなってしまったが、収穫が全く無かったわけではない。秋の大会に敗れてから約2ヶ月半、「フィジカルを鍛える」ことを主に練習してきた。プレーをする上でのベースとなる身体の「力」が圧倒的に足りないと痛感したからである。それもまだまだ道半ばではあるものの、私自身「東京城南ドリームボーイズさんの投手陣のストレートにどこまで対応出来るか?」というところが見たかった。そういう意味ではそこそこ対応出来ていたように思う。秋の大会時に東練馬さんと試合した時より、打ち返す打球の速度や飛距離といった力が増しているのは明らかだった。変化球への対応や状況に応じた打撃など、打席の中で求められるモノは多岐にわたるが、まずは相手投手のストレートに力負けしないということが打撃のファーストステップだと思う。もちろん今後も継続して努力出来るかどうか選手達の意識にかかってはいるものの、春季大会までにそのファーストステップをクリア出来る目処はついた感覚だ。それは収穫。

 

 また「走力」という点についてもいくつも2盗を成功させた。秋の大会では盗塁のサインすら出せなかったが、この試合ではチャレンジすることが出来た。初回のホームタッチアウトは惜しかったが、それでもチーム全体的な走力が向上していることも間違いない。これも収穫。「ライナーバック」という基本を怠り2つダブルプレーを喫してしまったところは痛かったが、実戦感覚を敢えて乏しくしている現時点では想定内のミス。その辺は今後の課題として、年明け以降に組んでいるオープン戦他で潰していければと思う。

 

 課題はその実践的な走塁の部分と、やはり投手を中心とした守りの部分。「とれるアウトをとる」という基本的な部分のミスがあると、やはりトーナメントを勝ち抜くことは難しい。ただもちろん、「とれるアウトをとる」ことがどれだけ難しいかも私は知っている。一朝一夕で出来るモノではない。だからこそ毎週毎週地味な基礎練習を繰り返している。ここからは選手達には是非そういった基本練習に「目的意識」をプラスして欲しい。「次の試合では絶対にエラーしない」という気迫を持って練習に取り組んでもらいたい。人間だから失敗はするし、試合中の失敗はそれまでの選手にしか育てることが出来ていない監督の責任だ。だから選手達には失敗を恐れずにプレーして欲しいと常々思っているし、そう話してもいる。だけどエラーすることが決して良いことではない。悔しいと思って欲しいし、恥ずかしいと思って欲しい。だから「次は絶対にエラーしない」という気持ちを持って練習に取り組んでもらいたいのだ。

 

 ピッチャーはチームの命運を背負ってマウンドに上がる。特にトーナメントが主のアマチュア野球では「たまたま調子が悪かった」では済まされない。だから誰よりも練習していなければいけないし、「こいつをマウンドに上げて負けたら仕方ない」って周りに思われるような存在にならなければいけない。でも逆に言えば、野手陣がどんなに絶不調でも自分に力があればチームを勝利に導くことも出来るポジションだ。そこにやりがいを感じずにはいられない。そしてそのポジションをカッコイイと思って、その緊張感を味わいながら投げることが大好きな人間であって欲しい。

 

 私はピッチャーに憧れて野球を始めたし、ずっと内野手をやらされていた小学生時代からピッチャーをやりたくてやりたくて仕方なかった。中学1年秋からようやくピッチャーをやらせてもらえるようになって、その場所を誰にも譲りたくないって思って投げてきた。大学時代にイップス気味になってしまった時は、大好きだった投げることが怖くなって、ホントに絶望を味わった。だから「いつでもストライクを投げられる心理」と、「どうやってもストライクを投げられない心理」の両方を経験したと思っている。大学時代のプレッシャーから解放され、さらに初動負荷トレーニングをしたことで今はイップスがだいぶ軽くなったお陰で、また投げることが大好きになった。41歳になった今でも大好きだ。

 

 近年はシニアにも球数制限が設けられているので、よっぽど良いピッチングをしない限り完投は難しい。だから2枚もしくは3枚の継投を余儀なくされる。投げることが大好きで、自信を持って大会のマウンドを任せられる投手が2人~3人出てくること、これが最大の課題だ。

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