2022年12月18日(日)
坂東練習。
年内最後の坂東グラウンドでの活動となったこの日、午前中に出来るだけの練習をした後、午後は「大掃除」を行った。防球ネットの補修、倉庫の道具整理、ブルペンの整備、ボールの仕分け、チーム車の整理、バスの掃除、そしてグラウンド整備といったところである。毎年この年末に「大掃除」の時間は設けているが、坂東で行ったのは初めてかも知れない。
週3日しかない活動の中で、坂東で活動出来る時間はあまりに貴重で、そこを「掃除」の時間に充てるのは「勿体ない」と思ってしまう自分がいた。グラウンドに来た時はなるべく中学生に野球をさせてあげたいと思っているし、試合に勝つ為に「練習、練習」といかに限られた時間の中で充実した時を過ごさせてあげられるか?ということをいつも意識している。
そんな中で今年、「坂東での大掃除」に踏み切れたのは、やはり私が監督としてある程度の経験を重ねたお陰で、俯瞰して物事を見られる能力が僅かながらアップしたからだと思う。防球ネットに解れがあるな、グラウンドが多少デコボコしているな、ブルペンが綺麗じゃないな、とあらゆるところに気付きが生まれるようになった。そして先日選手達にミーティングで「感謝」という言葉について話しながら、私自身も「もっとグラウンドに、人に、謝意を感じられる心を持てるようにならないといけないな」と思った。「誰のお陰で今日活動が出来るのか?それを思い浮かべながらグラウンド挨拶をしなさい」と選手達に話したが、私自身も実践している。
グラウンド整備は気持ちを込めて丁寧に行った。1年間ありがとう。来年もよろしく。そんな気持ちだった。でもそうやって整備すると、不思議なもので本当に綺麗になるものだ。来週はOB戦ということでJR東日本さんのグラウンドをお借りしての活動になるので、次坂東グラウンドを使用するのは1月8日(日)になる。約3週間空けてしまうし、1月はグッと冷え込むので霜が降りてしまわないか不安だが、目一杯感謝と愛と魂を込めたつもりだ。きっとそんなに悪くなっていない姿でまた我々を迎え入れてくれる。
ご父兄の皆様にも色々とお手伝い頂いた。別に我々チームスタッフが強制したわけでもないのに、率先して力を貸して下さるのは、お子さんの為ももちろんあると思うけど、でも坂東グラウンドに愛着を持ってくれているところもあると思う。そういう皆の「気」を大事にしなきゃなって改めて思った。
選手達はどう考えてくれているだろうか?グラウンドを愛して、グラウンドに感謝の気持ちを持って大掃除をするってとっても大切なことだと思うけど、ただ大会まであと2ヶ月を切ったこの時期に、貴重な練習時間を割いていることを分かっているだろうか?その時間分の「気」を「掃除」に込めただろうか?
朝のアップは残念だった。ハッキリ言って何も伝わって来ない。つまりはそこに「気」が無いからである。ノックを打っていても分かる。受けて側に「気」が無ければ何も伝わって来ない。どこに目標設定をしたのか?その目標達成の為の今日ではないのか?
関東大会に出ます、全国大会に出ます…。夢物語のように口にするだけなら誰でも出来る。それがどんな場所か?どういう意識レベルの人間の集まりなのか?それを神宮球場で行われた夏の日本選手権を観戦して肌で感じてきたのではないのか?来春・夏の大会に向け、それらのチームと肩を並べるような目標を立てたのではないのか?そこに今届いているのか?今のままのような練習を続けていて届くものなのか?
いつまで甘ったれている?いつになったら本気になる?いつまでコーチ・監督にケツを叩かれないと動けない人間のままでいるつもりか?目標としている大会が近づいて来て奮い立っては来ないのか?また負け犬のままで終わるつもりか?
国を背負って戦った人達と比べるのはあまりに失礼過ぎるが、サッカーW杯で活躍した日本代表の選手達のようなメンタリティーを、少しでも我がチームの選手達が持ってくれないだろうか?あそこから何かを学んでくれないだろうか?本気で戦った人の想いが伝わり国民が感動している。トップアスリートがトップアスリートたる所以を戦う姿勢と結果で示してくれた。競技は違えど我々アマチュアは彼等から学ばなければいけないと思う。
25・26期生チームが1日も早く戦う集団になってくれることを願っている。