2022年12月25日(日)
OB戦 @JR東日本グラウンド
今年も12月の最終週にOB戦を開催し、年内の東京和泉の活動を無事終えることが出来た。このスケジュールで締めくくれるのは今年で7年連続となる。昨年、一昨年と2年続けて9期生OB木南の計らいで日本通運さんのグラウンドをお借りして開催していたが、今年は年末からグラウンドが工事に入ってしまう為お借りすることが出来なかった。場所に困っていたが思い切ってJR東日本さんに打診してみたところ、快く引き受けて下さった。本当にありがたい。
しかし残念ながら今年はOBの参加人数が少なかった。それもそのはず。今年の開催日はクリスマスの日曜日。もともと年の瀬押し迫ったこの忙しい時期に、野球に1日を費やすのは大変なことなのに、さらにクリスマスの日曜日とあれば他に優先したいことがあって当然だ。こんな日に「みんな集まって野球やろう」なんて呼びかけているのは私のような野球バカしかいない。特に硬式野球をプレーするのは若い世代じゃないと難しい。毎年メインになるのは高校3年生になるけれど、それに加えて大学生が集まらないとなかなか人数は揃わない。大学生はきっと東京和泉シニアのOB戦より彼女とのクリスマスデートを選ぶ(笑)。
それでも高校3年生6名、社会人が4名、そして我々監督・コーチスタッフ5名が加わり15名のOBが集まった。クリスマスデートよりもOB戦を選ぶ野球バカも確かにいるのだ(笑)。現役中学生と混ざり合って2チームを形成し9イニング制で1試合行った。ゲームは意外と白熱して、9回ウラには工藤コーチの同点に追いつくツーランホームランが飛び出し8対8。高校3年生チームからの要望もあり延長戦を実施して結局13対12で高校3年生チームがサヨナラ勝ちした。
人数が集まらなくてどうなるか不安に感じていたが、来てくれたOB達はみんな楽しそうだった。随所にレベルの高いプレーも見られて、中学生達の驚く表情にも「また今年も開催出来て良かった」と思わされた。
私が毎年このOB戦を開催し続けることに拘っているのには理由が3つある。1つ目は現役中学生にOB達のレベルの高いプレーを間近で見て肌で感じてもらい、憧れを抱いたり今後のモチベーションに繋げてもらえたらという想い。2つ目はOB達同士が東京和泉シニアで再会、または出逢うことで自分の仕事や人生にプラスになるような機会を与えてあげられたらという想い。そして3つ目はOB達に東京和泉シニアに帰ってきてもらうことで、指導者スタッフになってもらうキッカケにならないかという想いである。
東京和泉シニアの指導者スタッフは大変なことも多いが、でも他では味わえない感動や勝負の世界にいるからこその面白さも間違いなくある。ボランティアで水・土・日・祝日をチームに捧げるのは並大抵のことではないし、家族の理解も無いと出来ないことだけど、だからと言って私は「やってやっている」なんて想いはこれっぽっちも無い。むしろ中学生達が毎年東京和泉シニアを選んで入団して来てくれるお陰で、そしてご父兄の皆さんも含めて私のような不調法者を監督として認めて下さるお陰で、私はプレイヤーを引退して20年近く経った今も尚、硬式野球の世界に、そして真剣勝負の世界に身を置くことが出来ている。「やらせて頂いている」という想いしかない。「ボランティアでやってやっている」という想いを抱くスタッフは我がチームにはいらない。そう思うならばお金をもらえるところに行ってやれば良い。今の時代、アマチュア野球指導をビジネスにしている人も増えているのだから。
私は幸せ者だと思う。だけどいつまでこの活動を続けられるのかも分からない。私ももちろんだが今のコーチスタッフだって仕事や結婚を機に東京和泉のスタッフを辞めなければいけない時が来るかも知れない。会長や父母会長も年齢的にはいつ引退してもおかしくない。そうなった時に次の世代が野球界の底辺を担う人材として、後を継いでくれないことにはチームが存続していけない。それはつまり、東京和泉シニアという中学生の硬式野球をやる環境が1つ失われるということである。だからOB戦を毎年開催することで改めて野球の楽しさを感じてもらい、東京和泉シニアの活動の素晴らしさを伝え、スタッフとして帰って来てもらうキッカケになってくれたらという想いは確かにある。
何はともあれ2022年の活動を無事終えることが出来た。ただしかし満足のいく結果を得られたかというとそれには程遠い。まず何と言っても勝てな過ぎた。こんなに勝てなかった1年もたぶん珍しい。こんな結果が続いていては、それこそOB達に申し訳が立たない。いつも卒団していく中学3年生に、「東京和泉シニアのOBであることを誇れるチームにする」ということを約束している。それでしかOB達の夏の大会の敗戦に報いる方法が無いからだ。ここは真剣勝負の場だ。どんなにいい活動をしていても負ければ全てを否定されるし、逆にどんなに批判を浴びるような活動をしていても勝てば全てが肯定される。来年はチームに関わる全ての人が、もっともっと勝負に拘る集団になれるように活動していければと思う。現役中学生達はJR東日本さんのグラウンドでプレーすることに憧れを抱いてくれただろうか?あそこはそういう勝負の世界を生き抜いてきた精鋭達のみがプレー出来る場所だ。我がチームからも是非あの舞台まで辿り着くような選手がまた生まれて欲しい。
東京和泉シニアに関わる全ての皆様、一年間お疲れ様でした。そしてありがとうございました。皆さんから多大なご協力を頂けたお陰で、東京和泉シニアは来年26年目の活動を迎えることが出来ます。来年も皆様が健康で、病気や事故・怪我無く1年間中学硬式野球を満喫出来ることを心からお祈り致しております。
良いお年を!!