2024年9月1日(日)
オープン戦 対江東シニア 0対0 △雨天コールド @江東シニアG
この度の週末は台風10号の影響を受け、読めない天気に振り回された。金曜日には早々に江戸川区球場で予定されていたリトルシニア合同開幕式が中止となった。土曜日は毎週利用している秋ヶ瀬運動公園野球場も全面閉鎖となってしまい活動を中止にせざるを得なかった。今、毎週毎週急激に上手くなっている選手達にはちょっとでも練習させてあげたい気持ちだったので練習中止はとても残念だった。
私が中学生の時、開会式は退屈だった。当時は行進の練習を散々させられて、手足が揃っていないと怒られたし、国旗の掲揚なんかも意味が分からなかった。知らない大人の話しを聞くこともつまらなくて、数々の大会の開会式に出たが何一つとして印象に残っているものはない。でも大人になってみると、江戸川区球場に足を踏み入れ、大会運営に尽力されている方々の存在を知ることは大事なことだと思うようになった。大会に参加している他チームとも顔を合わせ、同じ学校に通っている友達と別の場所で会ったりするのもちょっと嬉しかったりする。シニアの2年と8ヶ月の活動の中で2度しか経験出来ないリトルシニア合同開幕式。東京都の高校に進学して野球をやったら、江戸川区球場が試合会場になる場合もあるから、選手達の印象には残らなかったとしても「経験させてあげたかったな」というのが正直な気持ちだ。
日曜日は「来る来る」と言っていた台風が停滞し結局関東にはやって来ず。午前中は雨に降られるが午後の雨予報は無かったので江東シニアさんにお邪魔した。朝からグラウンド整備をして頂いたお陰で前日までの雨による水溜まりは無く、十分に試合の出来る状態だった。ただ泥濘はまだあったし天気も不安定だったので、シートノックも無しでキャッチボールを終えたら早々にプレーボール。しかし1回裏の守りが始まった途端、ゲリラ豪雨にあってしまいジ・エンド。グラウンドは畑状態に逆戻り。1イニングもやれずにコールドゲームとなってしまった。早朝からグラウンド整備して下さっていた江東シニアさんには申し訳ない気持ちだった。我がチームとしても何とか来週の敗者復活1回戦に勝利出来るように色々試したいことがあって、一生懸命予定を調整して、バスを取りに行って、運転して、皆を拾って、「やっと野球が出来る!」と思ったらこれだ…。天気には勝てないというか…。なかなか上手くいかないというか…。いつかイチローさんが言ってたっけ。「沢山無駄を経験しないと、遠回りしないと、合理的にはなれない」って。
でもそのコールドゲームになって雨が止んだ後に、ちょっと貴重な時間を設けることが出来た。たまたま井上来都コーチの大学時代の先輩がグラウンドに来て下さってバッティング指導をしてくれたのだ。聞けば千葉で野球塾を行っているとのこと。今の流行りは何なのか、現在私が考えていることに間違いがないか、ひたすら質問攻めにした。それから我がチームの選手達の傾向や今後どういう練習をしていったら効果的かといったところまでご指導頂いた。バッティングに対する考え方にはそんなに違いは無かったが、やはり毎日見ている人間とスポット的に見た人間とでは見える景色が違うというか、視点がまた違って面白い。近くで毎日見ている人間だからこそ気付けることもあるが、毎日見ているからこそ盲目となってしまう部分もあるのだ。
雨に降られて練習試合が中止になってしまったのは痛かったが、もし江東シニアさんのグラウンドに行っていなければこのような機会に恵まれることも無かった。運が良いような悪いような…。「結局人生に無駄なことなんて無いんだな」って改めて思った。考え方ひとつ、受け取り方ひとつでポジティブにもネガティブにもなる。
先日、私の仕事のお客さんでとあるゼネコンの職員の方と食事をした際、「ウチの息子は国指定の難病を抱えている」と話して下さった。まだ3歳の息子さんでスマホに保存されている可愛い写真も見せて頂いた。ご本人もまだ34歳で私よりも9つ下。どんな話しの流れでその話題になったのか忘れてしまったが、言わなくても良いことのハズなのに、何の躊躇いもなく話せる姿を見て「こいつすげーな」って思った。「もうそういう診断が出ちゃったんだから仕方ないじゃん。俺みたいに楽観的に考えられる人間の元だったから、俺のところに生まれてきたのかもね。もし俺が落ち込んでたら子供もカミさんも可哀想だし」とも話されていて、「自分が普段抱えている悩みなんて大したことじゃないな」って思わされたばかり。
私には愛する妻と息子がいて、尊敬する両親と可愛い妹がいて、みんな健康で、そして野球をやれる環境がある。こんなに幸せなヤツはそういない。そう思わなければいけない。野球をやりたくてもやれない人はこの世の中大勢いる。それなのにちょっと上手くいかないだけで愚痴や文句が出てしまうのは情けない。仕事に野球に毎日毎日色々な難題が降りかかって来るけれど、そこに頭を使えるのは実は幸せなこと。「そう心を新たにして毎日を頑張ろう」と思えた週末だった。