2024年4月14日(日)
春季関東大会2回戦 対瑞穂シニア 4対5 ● @大宮シニアG
昨夏のリベンジならず…。上部大会での戦いは、その経験の差も大きく左右すると感じた。瑞穂シニアさんは昨秋の関東大会を勝ち上がり、先月大阪で行われた全国大会にも出場した。今春の関東大会も1回戦で戸塚シニアさんを破っての勝ち上がり。我がチームとの試合は2戦目となった。バッテリーを中心とした守りのしっかりとしたチームだったが、それ以上にメンタルが安定しているように感じた。反対に1回戦シードにより初戦となった我がチームは、やはりどこか余所行きな雰囲気で試合をやってしまった。「失策6」は東東京支部大会5戦を振り返ってみてもワーストで、練馬シニア戦から合言葉にしていた「ビリーヴ」とは程遠い心理状態で選手達がフィールドに立っているように見えた。
毎年のように関東大会や全国大会といった上部大会に出場されている瑞穂シニアさんに比べれば、我がチームにとって関東大会は「非日常」である。もちろんきっと同じようにプレッシャーはかかっているのだろうけど、瑞穂シニアの選手達には経験している分それをコントロールする余裕があるというか、ミスをしても落ち着いて切り替えられるメンタリティーがあった。監督さんご自身がメンタルトレーナーのお仕事をされていると仰られていたので、「きっとそういうご指導もされているのだろうな」と感じた。
昨年私も『慶應メンタル』という本を手に取り、3度熟読して雨の日にミーティングを行った。「SBT(スーパー・ブレイン・トレーニング)」というメンタルトレーニングの内容を選手達に伝え、その週から練習や試合で実践してきた。私も本で読んだことを伝えているだけだし、実戦し始めて日も浅いことから、まだまだ成熟しきっていないと感じている。だからこそこの度の関東大会では力を発揮し切れずに敗れてしまった。でも反対にそれなりの効果を感じてもいる。あのミーティング以来3年生達の意識は明らかに変わったと思っているし、東東京支部大会2回戦からの戦いぶりは堂々たるものだった。
試合後、瑞穂シニアの栗原監督さんとお話しさせて頂いたが、「和泉さんの選手達のポジティブな声掛けや雰囲気づくりが素晴らしい。私のようなメンタルトレーナーが必要のないチーム。」と褒めて下さった。それは素直に嬉しかった。「楽しくやって強くなる」を目標にやってきて、そのカタチを専門家に褒めてもらえたことは、「我がチームが目指していることが間違いではないのだ」と確認出来た。どうしても「勝ち負け」でしか評価されない世界だけど、真剣勝負の後はお互いを称え合うってまさにスポーツマンシップ。昨夏のリベンジが出来なくて、選手達に力を発揮させてあげることが出来なくて本当に悔しかったけれど、でもどこか清々しい気持ちになれたところもあった。
例年より長い春になった。っていうか東京和泉の歴史上もっとも長い春だったのだ(笑)。しかし桜が葉桜に変わると同時にその春も終わりを告げ、残すところは夏の大会のみとなった。本当にあっという間だ。選手達に5年ぶりにこの春の関東大会という舞台に連れて来てもらって、試合会場となった大宮シニアさんとはオープン戦のお約束をさせて頂くことも出来たし、また観戦に訪れていた数多くの高校指導者の方々と名刺交換をさせて頂くことも出来た。新1年生となる28期生は14名の入団が決まったし、チームはゆっくりではあるが1歩1歩前進していると実感している。
夏の大会まで準備出来る期間は僅か4週間。その期間で何が出来るという訳でもないのだが、成長期の中学生は1ヶ月で突然大化けすることもあるので、そんな成長していく姿を楽しみながら夏の大会を迎えたいと思う。何よりも願うのは、この4週間の間に大きな怪我や体調を崩すなどして夏の大会に出場出来なくなることや、全力を出し切れなくなるといったことが無いように。皆が無事に、健康で、心を燃やして戦える状態で夏を迎えられますように。そして大会が終わった時、チーム目標と目的が達成出来ているように、残り僅かな時間を全力で過ごしていきます。