2024年6月16日(日)

 

 オープン戦 対江東シニア 9対0 〇 @江東シニアG

 

 この度の週末は仕事の都合で土日共に東京和泉シニアの活動に参加出来なかった。日々選手達と一緒の時間を過ごしたいと思っている私にとってはとても残念でならなかった。江東シニアさんのチームスタッフの方々にもお会いしたかったし、「選手達が成長する瞬間を見逃してしまった」という気がしてならない。2年生はあまり良い内容のゲームが出来なかったようだけど、失敗から学ぶことも沢山ある。大事なのはその経験を次に生かせるかどうかだ。

 

 6歳の息子が少年野球を始めた。今年から小学生になり12月で7歳になる。通う小学校の野球チームで、まさに地元のチームに入団したカタチだ。私は「野球をやって欲しい」とは一度も言っていないし、むしろカミさんは反対していたくらいだ。理由は「日焼けするから」と、「シンガーソングライターという音楽の道に進ませたいと思っているから」だ(笑)。それなのに「野球チームに入りたい」と言い、たった一度の体験で決めてしまった。まだ訳が分かっていないと言えばそれまでなのだが、やはり父親である私の影響は大きいのだなと改めて思った。家に帰れば野球道具が沢山あり、テレビと言えば野球中継しか見ない。そんな環境なら誰だって野球に興味を持って仕方ないのだろう。

 

 私が愛して止まないこのスポーツを選択してくれることに嬉しさを感じない訳はないが、かと言って私の気持ちを押し付ける気など毛頭ない。彼がやりたいことを全力で応援したい、生きたいように生きていって欲しいと願うのが私の親心である。私自身も中学生の時、高校生の時と、バスケットボールがやりたくてかなり悩んだ経験があるが、最終的には「バスケットボールをやったらお父さんが悲しむだろうな」と思って野球を選択した。その経験を後悔しているわけではないが、「父がシニアで監督しているから」ではなくて、本当にやりたいことをやってくれるかというのが少し心配になる。

 

 しかし家での様子を見ていると、「今は純粋に野球が楽しいんだな」と感じる。「まだ1年生なんだから日曜日だけでいい」って言っているのに「土曜日も行く」と言う。来月法事があるので「その日はお休みしないといけないよ」と伝えたら大泣き。家に帰れば真新しい青色のグローブを小さな左手にハメて、テニスボールを家のカーテンに投げつけている。まだ6歳の息子の投げるボールの力では、ボフッとカーテンに包まれて真下に落ち、家には何の危害も加えられない。それを延々と繰り返している。カミさんに聞けばチームの練習中に「バッティング練習やるぞ」と言われると、誰よりも大きな声で「よっしゃー!!」と叫んで大喜びするらしい。

 

 東京和泉シニアの活動があるので私は息子が所属するチームの練習を見ることが出来ないのだが、話を聞くと何とも微笑ましくなるような光景が浮かんでくる。「きっとこれが野球の原点なのだな」と思わされる。子供が好きで始めた野球。楽しくて明日もグラウンドへ行きたいと思う野球。グローブやバットを家に帰っても手放さず、プロ野球選手の凄いプレーを見て興奮し、好きな選手の真似をする。恐らく一昨年の指導者講習会中の講演だったと思うが、「野球を子供に返そう」という言葉があった。「大人が勝つことに囚われて子供達をコントロールするのではなく、PLAYBALL(ボール遊び)の言葉通り、子供達が自由に楽しめる環境を提供しよう」という意味合いだったと記憶している。息子を見ているとその言葉のままだ。

 

 今後どこまで息子が野球を続けるか分からないが、私が願うことはただ一つ。野球をずっと好きでい続けて欲しいということ。つい先日の夕飯どき、「ぼくも和泉入りたい。それまでチチはずっとカントク~」何て言われ、思わず涙が溢れそうになった。でももしかしたらこれからの5年半の間に厳しさを経験して、あるいは他にやりたいことが見つかって、中学生になったら違う道に進むこともあるのかも知れない。でもそうであっても、ずっと野球は好きでいて欲しい。「嫌いになったからやめる」とか、そういうことだけはあって欲しくない。

 

 そんな息子に対する想いは、東京和泉シニアの選手達に対しても同じだ。我がチームで思いっきり野球を楽しんでもらいたい。そして入団した時よりももっともっと野球を好きになって卒団していってもらいたい。その野球の楽しさを伝えるのが私の役目だと思っている。また水曜日と週末に選手と会えることを楽しみにしている。

ページ最上部へ戻る