2024年7月7日(日)
第1回林和男旗杯東・西東京卒業生大会1回戦
対福生シニア 2対6 ● @町田シニアG
オープン戦
対浦和ボーイズ 9対6 〇 @埼玉栄女子野球部サブG
3年生最後となる大会。例年は東東京支部、西東京支部別々で行われていたが、今年から東西合同で開催されることとなった。雨の影響により一週延期となって初戦を迎えることとなった七夕の日曜日は、災害級の猛暑日の中での試合となった。相手は西東京支部の強豪、福生シニアさん。またも初戦から強豪チームとの対戦となり我がチームのクジ運の強さには恐れ入ったが、でもいつの時も強いチームと対戦出来ることには嬉しさを感じる。残念だったのは修学旅行と重なってしまった選手、よもやの前日夜に入院となってしまった選手がいたことから、ベストメンバーで戦えなかったことだ。
しかしこの26期生は3年間を通して全9人が健康で戦えたことが殆どない。誰かしらを怪我で欠き、いつの時もベストメンバーで戦うことが出来なかった。それ故に理想の陣形に辿り着けなかったように思う。結局怪我している間はそこを下級生で埋めるなどして補ってきたわけだが、その時は誰かが本来得意とするポジションではないポジションで戦うことを余儀なくされたり、復帰して間もない選手には身体の負担を考えたポジションや役割を与えることを意識していた。
怪我をしている期間は出来る練習も限られレベルアップする時間も削られる。入団して僅か2年後には夏季関東大会を迎えるわけで、24か月という期間のうち数ヶ月離脱することになるのは大きな痛手となる。我々指導者側も選手達を怪我から守る為、安全施設の整備や身体への負荷を考慮した練習メニュー、そして年間のスケジューリングといった管理は求められるが、選手達自身の自己管理能力もやはり重要な要素となる。成長期である選手達はどうしても怪我しやすい。伸びる骨に筋肉が引っ張られて緊張を起こし、関節の動きが悪くなる。東京和泉シニアでは1日の活動の中で3度ストレッチを取り入れているが、週3回の活動では限界がある。各自自宅でのケアは必須だ。
怪我の可能性が高いことに加え、やはりクラブチームでの野球は結局非日常の世界となる。選手達にとっての日常は学校生活であり家庭生活であるからそちらが優先される。そういったことを踏まえれば、9人ではなかなかチームが作れないということを改めて実感した。最低でも15人、理想を言えば18人。要するに9つのポジションを同等の力で戦える選手を2人ずつ揃えないと、怪我を含めた不測の事態に対応出来ないということだ。当たり前のことだがこれはなかなか至難の業だ。私の20年の経験からすれば9つのポジションに対し1人ずつも埋まらない年もあるくらいだ。新チームに目を向ければ1つのポジションさえも埋まっていない。これから1年かけて、まず1つのポジションに1人、そして2人目の選手を育てていかなければならない。育つ環境を提供していかなければならない。3年生9人から学んだことを今後に生かし、より良いチームを目指していく。
この度の1回戦敗退によって26期生中心の活動は終わり、チームの活動は27期生・28期生チーム中心の活動へと代替わりになる。26期生は25期生チームの時から多く試合に出て活躍していたこともあり、とても長い期間一緒に戦っていた気がする。その彼等との時間がここでひと段落するということは、私としてはやはり寂しい。本当に心の底から常に全力で一緒に戦ってきたつもりだ。もちろん今後もそのスタイルは変えない。12月の卒団式を迎えるまでは、彼等が今後も成長していけるように全力で向き合っていくが、もうあの魂が震えるような瞬間を26期生と共有することが出来ないのかと思うと残念でならない。
26期生が来年以降、「高校野球」という言わば日本の一つの文化の中で、もっと素敵な瞬間に出逢えるように今後も努力を惜しまないで欲しい。「真剣勝負」という至高の瞬間は、真剣に勝利を目指して日々研鑽を積み重ねている者にしか踏み入れられない領域だ。本当に楽しい瞬間は、楽をするとどんどん遠ざかっていく。まず志望校に合格して自分の望む高校野球生活が送れるように、これからも引き続き頑張って欲しい。
1年生と2年生はこの日、埼玉栄高校さんの施設をお借りして浦和ボーイズさんとオープン戦を行った。浦和ボーイズさんは現在130名の部員を抱える超ビッククラブである。監督の中山さんはご自身の著書も出版されていて、私も購入して熟読し、中学生指導について参考にさせて頂いているところもある。この度は石原副会長のお陰で初めてオープン戦をさせて頂くに至った。中山監督さんとも初めてお会いすることが出来て嬉しかった。私が卒業生大会の為に朝の2時間程度しかグラウンドにいられなかったことが残念であった。また、今後ともオープン戦などでのお付き合いをさせて頂ければ幸いだ。
酷暑の中、少ない人数の我がチームが2ヶ所に分かれて活動するのにはやはり少し無理がある。でもかと言って3年生の卒業生大会に全員帯同して付いていっても、暑い中応援するだけで1日終わってしまう。それよりはこの度のように1試合でも2試合でもオープン戦をさせてもらった方が、1・2年生が成長する時間になる。試合で1本ヒットを打つことは、練習で100本打つことを上回る。そんな小さな成功体験を重ねて、来年は26期生の成績を超えていって欲しい。9名しかいなかった26期生に比べれば27期生は15名、28期生も14名いるのだ。「9つのポジションに2人ずつの選手」の実現に向けて、この暑い夏を熱く乗り越えたい。