2024年7月28日(日)
オープン戦 対杉並シニア 0対6 ● @杉並シニアG
久しぶりに杉並シニアさんとオープン戦をさせて頂いた。ホームページを振り返ってみたら、前回は2020年1月だったからおよそ4年半前だ。そんなにやってなかったかな…。総監督の冨さんとは時々電話でお話しする機会を頂くので、そんなにご無沙汰している気はしていなかったのだけれど、時の流れは速いものだ。この度は昨年夏から監督に就任された杉浦さんともご挨拶させて頂き、酷暑の中であったが3試合のゲーム機会を頂けて感謝感謝である。杉並シニアさんとは同じ杉並区を本拠とする硬式野球クラブチームということもあり、選手の取り合いになってしまうこともあるのだけれど、私は「同地域の中学生が野球を楽しめる環境を共に協力し合いながらつくっていければ」といつも思っている。
ゲームは完敗だった。選手達は日に日に成長しているのは確かだが、まだまだ力が足りない。サヤが休みでセイジが遅れての参加ということもあり、ベストな布陣で臨めなかったのもあるが、例えその投手2人が投げていたとしても無得点では勝てない。公認野球規則1.05に「各チームは、相手より多くの得点を記録して勝つことを目的とする」と記されているように、野球は「点取りゲーム」なのである。点を取られなければ負けることはないが、点を取らなければ勝てないのである。
得点は出塁、進塁、生還によってもたらされる。3つアウトを取られないうちに1塁を踏み、2塁を踏み、3塁を踏んで、そして本塁を踏めば得点となる。ただ無死で出塁出来たとしても、アウトと引き換えに1つずつの進塁では得点に至らない。「無死1塁→1死2塁→2死3塁→3死チェンジ」となる。つまりアウトを取られないで進塁するか、長打で2つ以上の進塁を獲得出来なければ得点は近づかないのである。超当たり前のことだけどこれが野球の本質であり、攻撃ではいかにアウトを与えないで進塁することが出来るか、そしてやはり長打を打てる選手は魅力的なのである。反対に守りでは如何に一気に2つ以上の進塁をさせずにアウトを増やしていけるかが失点を防ぐカギになる。
まず新チームの最初のターゲットにしているのは8月25日(日)から始まる秋季東東京支部大会になるが、まだそんなに長打を打てる選手も少ないので、どうしても外野のポジショニングが浅目になる。そうするとランナー2塁での単打ではなかなか本塁をつくことが許されず、「得点圏」とは言い難い。得点出来る可能性が高いのは若いアウトカウントでのランナー3塁。つまり無死3塁かあるいは1死3塁が中学野球の「得点圏」ということになる。
そこで、アウトを与えずに進塁する手段として最も力を入れたいのが「盗塁」である。特に秋の大会時点では各チーム捕手の肩力が間に合っていない為に成功率が高くなるし、走られるとアタフタして他の守備のミスを誘発することも出来る。「失策」もまた、アウトを与えずに進塁出来る手段の1つだ。盗塁には一定の脚力は必要となるが、リードやスタート、スライディング、または投手の癖を盗むといった別の要素でも成功率を高めることが出来る。年間通して毎週毎朝、ミニハードルトレーニングと投球モーションを見ながらダッシュを重ねているのは、一定の脚力と盗塁技術を獲得する為である。
しかしこの度の試合では盗塁が「0」。これまでのオープン戦を振り返ってみても、今のところなかなか走れる選手がいないのが現状だ。でもだからこそ何度失敗を重ねていても盗塁を仕掛けさせている。まずチャレンジしていかなければ何も学ぶことが出来ない。失敗して学び、成功率を高める努力をして欲しい。先ほどの理屈からして「長打」は正義だけれど、その長打を打てる選手がいないのなら「盗塁」に賭けるしかない。そうしないと中学野球における「得点圏」に走者を進められないのだから。
私はやっぱり最高学年の選手に活躍して欲しい。この秋でいうなら2年生である。プロ野球なら「同じ力であれば若い選手を使う」となるだろうけど、学生野球では「同じ力なら上の学年の選手を起用する」のが正だと私は考えている。やはり1年長く飯を食っていること、1年長く東京和泉シニアで一緒に活動していること、そんな見えない力や想いが必ずチームに力をもたらすと信じている。でも力が劣るならそれは文句無しで下の学年の選手を起用する。お情けで起用しようものならチームに関わる全ての人を裏切ることになるし、そもそも最高学年の選手に対して失礼だ。
とは言っても背番号を決める時、オーダー表に名前を書く時はいつも身を引き裂かれる想いになる。それは私自身が中学時代、大学時代に試合に出られない辛さを経験しているからに他ならない。レギュラーとして試合に出られない選手にはその悔しさを持って欲しい。「何で俺を使わないんだ」とばかりに強烈なアピールを期待しているのだが、ベンチ内からはそんな空気が一向に感じられない。「良いプレーが出たら自チーム相手チーム問わずナイスプレーと言って拍手しながら称えよう」と、ミーティングでチームの決め事としたにも関わらず、そういった声がまだまだ乏しい。追いかけている展開で走者が出塁しても何も盛り上がらない。これでは勝つ気があるのか無いのか分からない。確かに連日の猛暑で声を出すことさえも億劫なことは重々承知だ。でも「大変だからやらない」では相手を上回ることなんて出来ない。
毎日毎日一生懸命努力をしていたら負けることが本当に嫌になるハズ。チーム内の競争にも、もちろん相手チームにだって負けたくないと思うハズなんだけど…。なんか「常熱」を感じないんだよなぁ~。そんな野球はきっと全然楽しくない。