2024年8月2日(金)~8月4日(日)

 

 夏合宿 @ホテルグリーンコア坂東

 

 昨年に続き夏合宿を行った。目的はもちろん、8月25日から始まる秋季東東京支部大会へ向けたチーム強化のためだ。昨年は茨城県鹿嶋市にお邪魔したが、今年はチームとして初めて坂東市を合宿地に選んだ。今年3月までホームとして使用していた坂東グラウンドと、宝堀グラウンドを併用すれば3日間の強化合宿を行えると考え、昨年秋には宿舎の予約も済ませていた。しかし残念ながら坂東グラウンドが今年4月より使用不可となり、頼みの綱だった宝堀グラウンドも2日(金)しか取得が叶わなかった。その時点で3日(土)は常総さんと、そして4日(日)は千葉沼南ヤングさんにオープン戦を依頼し、快く引き受けて頂いた。酷暑の中の連戦には怪我や熱中症のリスクなど多少の不安はあったが、熱中症や大きな怪我もなく充実した3日間を過ごせたと思う。

 

 初日は宝堀グラウンドで練習し、夜は宿舎でミーティングを行った。冒頭では選手達を叱責した。宿舎に着いてからの行動や夕飯時の様子など、とてもとてもモラルある行動には見えず、合宿の目的から逸脱しているようだったからだ。「遊びに来ている訳じゃない。秋の大会で勝つ為に来ている」ということを分かって欲しかった。それから私も人間だから嫌なこと、嫌いなことがある。せっかちな性格なので時間が足りなくなるのはどうしても許せない。特に野球はいつも競争を強いられる。例えば内野ゴロの処理ひとつとってみても、打者走者との競争になる。1塁へ到達するまでに打球を捕球してファーストへボールを届けなければアウトにならないのだ。だから「時間が余るのは仕方ないが足りなくなってはいけない。いつも急ぐ習慣を持つように。急ぐ習慣の無い人はいざ急がなければならない時に慌ててミスを犯す。」と、時々選手達に話している。

 

 土曜日の常総さんとのオープン戦では3年生、2年生、1年生と各1試合ずつの計3試合を行った。3年生は高校野球に向けて低反発バットや木製バットを使用して試合に臨んでいたが、それでも皆バットがよく振れていて、かつ走塁力でも圧倒して大差で勝利した。最終回には1年生のヤジに登板する機会を与え、3年生に守ってもらう貴重な経験をさせてあげることも出来た。反対に新チームの学年がメインとなる2年生と1年生の試合ではいずれも完敗。1つ上の学年の代からゲームに出ていた選手が多く残る新チームの常総さんには力があった。我がチームが現在取り組んでいる内容より野球が1枚も2枚も上であった。

 

 しかしこの日とても有意義だったのは、3年生の試合中にサブグラウンドにてリードと帰塁の練習が出来たことだ。前日金曜日の夜に行ったミーティングで、「2秒以内に4m出る」というチームとしての決まりをつくって、それを練習してもらうように工藤コーチにお願いしていた。明らかにリードの質が変わった。帰塁も早くなりサインを出すタイミングも良くなった。

 

 日曜日。2年生と1年生は千葉沼南ヤングさんと練習試合へ。3年生はバーベキューという合宿3日目。なかなか3日続けて活動する経験が少ない我がチームの中学生。この日の3試合目には疲労の色が濃く、ミスが多くなり試合を壊してしまったが、頭の1試合目はこれまでのベストゲームを演じることが出来た。6月9日に足立シニアさんとやったゲームからずっと目指してきたカタチだ。それを生んだのは前日のリードと帰塁練習によるところが大きかったと思う。もう1つ遡れば合宿初日のミーティングである。アウトを与えないで進塁する手段として盗塁と長打が重要であること、それを伝えた上で合宿2日目にその練習を行い、3日目でそれを実戦に活かすことが出来た。こういう流れはやはり合宿を行わないと生み出すことは出来ない。

 

 この度の合宿には高岡姉さんをはじめご父兄の方々にも沢山のご協力を頂いた。入念な準備があったからこそ充実の3日間を過ごすことが出来たのだと思う。私の両親にあたる会長と父母会長は、「野球が大好きな少年達が思い切って野球を楽しめる環境を提供したい。その為に大人が泥を食おうじゃないか」という想いでこの東京和泉シニアというチームを立ち上げた。その精神が27年の時を経ても脈々と受け継がれているのだなと感じた。私は今後もそういうチームであり続けられるよう努力していきたい。あくまで選手達が主役。大人は黒子役に徹する。何か判断に迷うようなことがあれば、選手達にとって何が最適かで決断したい。

 

 そして選手達には、そんな協力してくれる大人達に感謝の気持ちを持てるようになって欲しい。そんなことを言うと、ややもすれば「俺に感謝しろ」と言っているように聞こえてしまいそうなものだが、そうではなくて、活動を通じて「謝意を感じられる心を育んで欲しい」ということ。「感謝」はするものではなくて、感じられる心があるかどうか。それがきっと選手達の今後の人生を豊かにしてくれるものだと信じている。

 

 猛暑の中、沢山のご協力を頂きましたご父兄の皆様、この度は誠にありがとうございました。そしてコーチ陣及び事務局含めたスタッフの皆様、お疲れ様でした。秋の大会までもう残すところ約2週間強となりました。新チームはまだまだ課題も山積みですが、千葉沼南ヤングさんとのゲームは選手達が僅かな期間で成長している証だと思います。まだまだ暑い日も続きますがお身体に気を付けて、これからも選手達の応援をよろしくお願い致します。
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