2024年9月22日(日)
練習 @練馬中央シニアG
先週に続く3連休。土曜日は秋ヶ瀬、日曜日は先週に引き続き練馬中央シニアさんのグラウンドで、そして月曜日はまた秋ヶ瀬で練習と、3日間しっかりと練習を行った。日曜日、月曜日と雨予報も出ていたが、結局3日間とも雨に降られることはなく活動が出来た。ようやく気温も下がってきてこれから過ごしやすい季節になっていきそうな気配。徐々にフィジカルアップを目指した練習内容も組み込んでいきたいと思っている。
9月20日(金)。海の向こう側、メジャーリーグでは大谷翔平選手がメジャー史上初の50本塁打、50盗塁を達成。もうどう言葉で表現して良いかも分からない。「凄い」という言葉では足りな過ぎる。つい10年前くらまでは日本人ではメジャーのパワーには敵わないと言われていた。それがどうだ。昨年は本塁打王を獲得してMVPも同時受賞。今年はホームランと打点の二冠をほぼ手中に収めている。それと同時に盗塁数も現在ア・リーグ2位。打率は5位で3割を超え、トリプルスリーも視野に入れている。DHではMVP受賞は困難と言われているが、「前人未踏」の記録をいくつも打ち立てている大谷選手は有力候補であることは間違いない。昨年に続く2年連続受賞となればもう誰が何と言おうと世界最高の選手だ。いつも私はメジャーリーグMVPを「サッカーで例えるならバロンドールだ」と言っている。それを複数年続けて受賞するということは、あのリオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウド級の選手であるということ。サッカー界でも日本人選手の活躍は目覚ましいものであるが、野球界を生きてきた私にとって大谷選手の活躍はとても誇らしい。「人間とは可能性の生き物である」ということを証明し続けている。
私は最近つくづく思う。「もともと持って生まれた資質に、タイミングの良い人との出逢いや与えられた環境など、色々なことが積み重なってスーパースターが生まれるのだな」と。
秋分の日の振替え休日となった23日月曜日祝日。4年連続となった女子高校野球選抜対KOUBE CHIBENが東京ドームで開催され、イチローさん、松井さん、松坂さんという我々世代のスーパースター、元メジャーリーガー3人が同じユニフォームを着てプレーをした。その姿には感慨深いものがあった。よく「彼らの幼少期や学生時代にこのような育ち方をした」とか、「こんな練習をしてこんな生活をしていた」とか、それを真似しようとする人がいるけれど、全て完コピで遂行したとしてもイチローさんや松井さん、松坂さんになれるわけではない。それが可能ならみんなメジャーリーガーになれてしまう。
過去に我がチームでレギュラーになれていない息子さんの現状を嘆き、冗談交じりではあったものの「いつ育て方を間違ったのかしら」と漏らしたお母さんがいた。とんでもない。確かにその子はお世辞にも運動神経が良いとは言えない選手だったが、彼が好プレーを見せるとチームは大いに盛り上がった。そういう空気感を持っていた。そして学校の成績はピカ一で超難関校に合格し進学した。周囲を笑顔にさせる才能、勉強を頑張れる才能、そしてそれを育んだ家庭教育があったからこそ成せる業と思う。お母さんの育て方は何も間違っていない。きっと将来は私などでは足元にも及ばないくらい社会で大活躍する人材になるのだろうなと思う。
スーパースターになれるのは万に一つだ。唯一無二の存在。だからスーパースターなのだ。そうなった人の生き方、育ち方、考え方、メンタリティーといったものを真似たところで同じ人になれるわけではないが、自分の人生をより豊かにするために彼等から学ぶことはとても良いことだと思う。スーパースターは確かに唯一無二の存在だけれど、全人類にその可能性があるということもまた事実。
私は本が好きで成功者のエッセイ的な本をよく手に取って読むのだけれど、やはり共通点がある。私が一番感じるのは「ベクトルが自分に向いている」ということ。人は失敗すると言い訳をしたくなるし誰かのせいにしたくなる。置かれた環境のせいにしたくなる。だけどスーパースター達は絶対に他人のせいにしない。置かれた環境を嘆かない。他人ではなく自分の非を認め、そこを改善する努力を繰り返している。環境を嘆くのではなくその環境でどうするか、何をするかを考えている。むしろポジティブな要素として捉え自らの成長に繋げている。
私は東京和泉シニアの選手達に中学野球を楽しんで欲しいと思っていることが一番であるけれど、その野球を通じてそれが最も伝えたいことの一つだ。この日記にも何度も書いている気がする。何故なら私自身が「学生時代に言い訳ばかりをして成長出来なかった」と自分の過去を悔いているからだ。教え子達に自分と同じ失敗をして欲しくない。その想いはどうしても強くなる。
我が東京和泉シニアからもスーパースターの出現を願う。そして「今の私があるのは東京和泉シニアのお陰です!」みたいな(笑)。可能性しかない中学生を相手にしている活動だから、そんなことを夢見ながらまた来週も頑張ろうと思う。