2024年9月29日(日)
オープン戦 対千葉緑シニア 1対4 ● @竜ケ崎シニアG
オープン戦 対竜ケ崎シニア 4対9 ● @竜ケ崎シニアG
この度、竜ケ崎シニアさんと千葉緑シニアさんと三つ巴でオープン戦をさせて頂くことになった。どちらも私が監督になって初めてのご縁となった。以前に3年生のKSG杯か、または公式戦の会場となったかで竜ケ崎シニアさんのグラウンドにはお邪魔させて頂いたことがあったと思うのだが、記憶が定かではない。昨年のKSG杯で我がチームの3年生がお邪魔させて頂いた際に帯同していた高岡姉さんが、竜ケ崎さんのスタッフと名刺交換して頂いていたお陰でこの度の機会を得た。こういったご縁を今後も大切にしていきたい。今年4月より坂東グラウンドの使用が不可となり、「日曜日はオープン戦かまたは公式戦」という活動がマストである我がチームにとっては、グラウンドをお持ちのチームにお力をお借りしないことには活動が成り立たない。坂東グラウンドを失ってもなお今日も活動を継続出来ているのは、多くのチームのご協力を頂いているからに他ならない。
我が東京和泉シニアは第2、第3試合に組まれていたのでグラウンド集合時間を9時に設定していた。8時半に最寄りの牛久阿見インターを降りたので、「まだ時間があるな」と思いグラウンドから9kmほど離れた場所にある「牛久大仏」に立ち寄った。立ち寄ったと言ってもマイクロバスで目の前を通り、少々の時間停止して選手達に見せた程度だ。「週末野球ばかりでなかなか旅行や観光の出来ない選手達の感性を、ちょっとでも刺激してあげられるチャンスがあるのなら」という想いでマイクロバスを走らせた。前日の秋ヶ瀬練習、活動終わりのミーティングで「明日高速道路から牛久の大仏様が見えるよ」と選手達に話していたのもあったから、「どうせなら近くまで行って見せてあげよう」と想った。バスの中で目をまんまるくしていた選手達の表情から、何かを感じてくれている様子が見てとれて良かったと思う。
我が東京和泉シニアは三位一体の活動を目指している。選手、スタッフ、父兄が協力し合って「良いチームをつくろう、良い活動をしていこう」というチームだ。でも各家庭それぞれに事情があるし、毎週のようにグラウンドへ足を運んで下さる方もいれば、グラウンドへはなかなか顔出せなくとも事務的なところでご協力頂いている方もいて、関わり方は様々である。「子供の姿を片時も離れることなく見ていたい」と思う親御さんもいれば、「自主自立を促そう」となるべく関わらないという選択をする親御さんもいらっしゃるだろう。あるいは野球というスポーツが好きな人もいれば、全く興味の無い人もいる。グラウンドにいることを心地よく思う人もいれば、苦痛に感じる人もいるだろう。
だから我がチームでは「救護当番」として当番制を敷いているものの、それ以外の基本的なグラウンドでのお手伝い等は「任意」としていて「強制」にはしていない。やりたい人がやる。やってくれる人には感謝をする。「10」あるうち8~9やって下さる人もいれば、1~2の人もいて当然。でもチーム精神として、やってくれない8~9に腹を立てるのではなく、やってくれる1~2に感謝するチームでありたい。それが私の考えるボランティア精神である。「良いことがあったから感謝するのではなく、感謝していると良いことが起きる」と信じている。
私は23歳の時にこのチームにコーチとして関わり始め、今年で20年目になる。結構周りの人はそのことを褒めてくれる。「ボランティアで20年もやるなんて凄い」と。でも私はお金が欲しくてこの活動をしていない。選手達の成長が見られた時、あるいは試合の勝った負けたで涙したり、ギリギリの勝負の緊張感から心臓が口から出そうになったり、到底仕事では味わえないような感動をこの活動から沢山頂いている。こんなものお金で買えるハズもない。それに私は野球が好きだし、グラウンドが好きだし、子供が好きだ。彼らが野球を通じて成長していく瞬間瞬間を一瞬たりとも見逃したくない。仕事他でグラウンドに行けない日は本当に残念な気持ちになる。
20代の頃は私も若かったというか、「ボランティアで来てやっているんだ」みたいな気持ちが少なからずあったと思う。でも今は「ボランティアが嫌ならお金をもらえるところに行って野球をやれば良い」と思う。最近は野球塾など少年野球をビジネスにしている人も増えていて、そういった環境・選択肢もちゃんとあるのだから。私は好きでこの活動を選んでいるのだ。
過去には、「何でもお手伝いさせて下さい!」と初めは意気揚々とグラウンドに来たお父さんが、いつの間にか「何でウチばっかりこんなに手伝わなければならないんだ!他の家庭はどうなんだ!」と文句を言うようになってしまったケースがあった。まるで「お手伝いすること」が「損」と捉えられているかのように。人はやっぱりどうしても見返りを求めがちになってしまう。仕事であればそれが「お金」になるわけだが、この活動の場合はそういう目に見えるハッキリとしたものに代わるわけではない。私は「見返りを求めた時点でこの活動をする資格が無くなる」と思っている。
今週、新たに2名の選手が入団してきてくれた。主にリトルの活動を終えた選手達だ。これで1年生は17名になり3学年を併せると41名。つい数年前まで廃部危機だったチームが徐々に活気を取り戻しつつある。それはやはり沢山の人のご協力があって今に至り、そしてそういったチーム精神に賛同して下さる人達が増えてきているからだと思っている。人が増えれば色々な考え方の人が集まるわけだから、皆の足並みを揃えるのは当然難しさを増す。でも会長と父母会長が立ち上げたこのチームの根幹となる精神はブラさずに、今後も進んでいきたいと思っている。