2024年10月13日(日)

 

 オープン戦 対埼玉栄高校女子野球部 8対5 〇 @埼玉栄女子野球部G

 

 ハートの無いゲーム。もしかしたら私がこの活動で一番嫌いなモノかも知れない。2週続けて同じようなテーマになってしまう書き出し(泣)。

 

 季節は10月半ばを過ぎて過ごしやすい季節になった。キンモクセイの香りも含めて私はこの時期がとても好きだ。この度の10月13日(日)の予定はなかなか決めることが出来なかったのだが、石原副会長が埼玉栄女子野球部さんとのオープン戦を組んで下さった。午前中はグラウンドをお借りして打撃練習を、午後からは2年生と1年生それぞれ1試合ずつ実戦経験を積むことが出来た。1年生は20日(日)に初戦を迎える1年生大会へ向けてモチベーションが高く、負けはしたものの気持ちの入った好ゲームだった。勝利に対して貪欲に戦うと学べることも多い。

 

 残念だったのは2年生のゲーム。先週の豊島シニア戦に続き、20日からの1年生大会を見据えて学年を完全に分けてオープン戦を行った。だから秋季東東京支部大会で1年生にレギュラーの座を譲った選手にとっては絶好のアピールチャンス。それなのにそういった気迫を全く感じなかった。試合前のアップ、キャッチボール、そしてシートノックと、ただただ熟しているだけ。自分が試合の中でベストパフォーマンスを出す為の準備とは到底思えなかった。試合中も一生懸命やっていないとは言わないが、プレーに対する意識が甘い。勝利に対する厳しさが無いからベンチからの声すらまともに聞こえてこない。反対に相手高校生は立派だった。序盤から劣勢の試合だったにも関わらず、最後まで声を切らさず戦い抜いていた。当たり前と言えば当たり前かも知れないが、我がチームの中学生の幼さがより際立った。

 

 何度も言うがオープン戦は数多くの人の尽力があって始めて成り立つ。私や高岡姉さん、この度で言えば石原副会長といったスタッフの日程調整、そして父兄の審判やアナウンス、送迎、グラウンド準備他、1日を消化するのにどれだけ多くの人が関わっていることか。そしてまたこれまで東京和泉シニアを卒団していったOB達が一生懸命プレーしてきてくれたお陰で、今もなお沢山のチームとオープン戦のお付き合いをさせて頂けているというチームとしての歴史もある。だからハートの無いゲームなどあってはならない。相手チームの選手スタッフを含めた全ての人に対して失礼だからである。

 

 技術力はやはり少しずつ上達している。午前中のバッティング練習を見ても振りが鋭くなっているし、飛距離も打球の質も変わってきた。毎週取り組んでいるラダー・ハードルトレーニングの効果もあってか、走る力・スピードも確実に向上している。だからこそ残念である。上手くなっているのにハートが無い。プレーに本気度を感じない。それはやっぱり目標や目的がハッキリしていないから。自分達が本気でこうなりたいという意思が無いから。「目標がその日その日を支配する」とはよく言ったものだ。

 

 10月14日(月)。スポーツの日には宝堀グラウンドにて1日しっかりと練習したが、プロ野球ではパシフィックリーグクライマックスシリーズファーストステージ第3戦、日本ハム対ロッテが行われ5対2で日本ハムが勝利しソフトバンクの待つファイナルステージへと駒を進めた。勝利した日本ハムの清宮選手はヒーローインタビュー時に涙を流しながら、「大好きなファンの皆様と、チームのみんなとまだ野球が出来るって思うと、本当に幸せだなって思います」と答えた。私はリアルタイムで見ることが出来なかったが、パ・リーグTVの視聴だけでもらい泣きしそうになった。それはやっぱり本気だからだ。本気でやっている人の姿には胸を打たれる。

 

 清宮選手は早稲田実業高校在籍時に高校通算111本塁打を記録し、2017年のドラフトでは7球団競合の末、鳴り物入りで日本ハムに入団した。将来のスター候補として期待されたが、しかし昨年までの5年間では目立った成績を残せず苦しんでいた。同学年で「東の清宮、西の村上」と並び称されたヤクルトスワローズの村上宗隆選手が、2022年に最年少三冠王を獲得し、侍ジャパンでも「日本の4番」として活躍していることもあって、何かと比較対象に挙げられてしまっていた。ネット上での心無い誹謗中傷に胸を痛めたこともあっただろう。

 

 しかし今年、規定打席到達とはならなかったものの打率3割を記録。89試合の出場で15本塁打と持ち前の長打力も発揮してチームの躍進を支える大きな力となった。このポストシーズンでも第2戦は10回裏の浅間選手のサヨナラタイムリーを呼び込む貴重な繋ぎのヒットを放ち、第3戦では0対2から同点に追いつく2点タイムリーを放った。お立ち台での涙は、きっとこれまでプロの世界に入って苦しんできたことも脳裏によぎってのことだったのではないか。ファンの期待が大きい分、他の選手よりプレッシャーも大きいハズ。調布シニア時代の彼のプレーを目にした私としては、一ファンとしてそこを乗り越えて頑張って欲しいと願う。

 

 中学野球のシニアの世界とプロ野球のクライマックスシリーズでは、その舞台の大きさを比べること自体失礼になるのかも知れない。だけど本気になるかならないかは同じだと思う。中学生がシニアの日本一を目指すこと、プロ野球選手が日本シリーズで日本一を目指すこと。勝利したことに嬉し涙が出てくるくらい、我がチームの選手達にも本気になって毎日を過ごして欲しいと想う。そこに本当の楽しさがある。
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