2023年8月20日(日)
秋季東東京支部大会1回戦 対足立シニア @江東シニア若洲G 7対0 〇
最終目標は夏に勝つことだけど、それに向けてまず最初のターゲットにしてきた8月20日を迎えた。2023年秋季東東京支部大会1回戦。足立シニアさんと若洲グラウンドにて対戦し7対0。5回コールドで勝利をおさめた。
この週末もとにかく暑かった。土曜日から36℃の猛暑日予報が出ていたので秋ヶ瀬の練習はいつもより2時間朝早く集合して午前中のみの活動とした。なるべく気温が低い時間帯に練習をして、本番である日曜日に疲れを溜めない為だ。江東シニアさんの若洲グラウンドは早朝で軟式野球が使用しているため、第1試合の試合開始時間が他の会場より遅くなる。通常9時からだが若洲グラウンドでは11時前に試合開始。1日で一番気温が上がるのは14時頃であるが、最近は午前中の日差しの方が厳しく体感としてはこの時間帯が最も暑く感じられる。また若洲グラウンドはホームベース上に防球ネットが張られていて球場独自のルールが適用される。初戦から色々ストレスのかかるような条件が重なってしまったが、「その中でどうするか?」が問われると思って試合に臨んだ。
秋の大会は大抵どのチームもまだチームが出来あがっていなくて、特に初戦は何もかもが上手くいかない。お互いがミスのし合いになって泥試合のようになることが多い印象だ。だから試合序盤にミスを少なくして守ることが出来れば自然と勝利は近づいてくる。先週から選手達にはそう伝えていたが、そのゲームプラン通り立派に戦ってくれた。5イングで与えた四死球は3個。サードゴロエラーとパスボールにより失策は2つ。守備のミスは5イニングで合計5個の計算だ。決して少なくはないが、「秋の初戦」というところで考えれば合格点だ。次の試合ではそのミスを一つでも減らせるようにまた練習して臨みたい。
次戦は世田谷西シニアさんに決まった。この夏シニアの日本選手権を優勝し、中学硬式野球日本一を決める大会であるジャイアンツカップでも見事優勝を果たした、まさに日本一のチームである。そんなチームと対戦出来るのは幸せなことだ。
試合前、江東シニアさんの斎藤監督とお話しさせて頂いた。ここ数年の江東シニアさんの強さの秘密は何なのか?福岡ダイエーホークスや日本ハムファイターズでもご活躍された元プロ野球選手である斎藤監督に、中学生を指導する上での何かヒントでも頂ければと思ってお時間を頂いた。
ここ数年、江東シニアさんと公式戦での対戦は無い。しかし同会場で試合をされている様子は外から見ていた。どこか淡々とゲームをこなしている雰囲気の江東さん、そして公式戦だからこその気合に満ち溢れて試合をしている対戦相手。序盤は対戦相手チームが押している様子だが、結局その気合いが空回りして終わってみると江東さんが勝ちをさらっていっている…、そんなゲームにいつも見えた。
私が見ていた印象をそのまま斎藤監督にお話ししたら、「その通り。もっともっとナメてくれ。もっともっと力んでくれと思っている。相手チームが空回りしているのを見ると面白い」と話されていた。また、「ウチはもともとそんなに志の高い子達が集まる訳じゃないから、まずは楽しく野球をやってもらうことが基本。でもその中でも勝ち負けはあるから、そんな子達をどうやったら勝たせてあげられることが出来るか考えた時の一つの答え」という意味合いのことも話されていた。そこは私も「まずは野球を楽しんで欲しい」と思っているし、「楽しくやって強くなる」ことが目標なので、同じ想いで指導にあたられているという感じがして何だか嬉しかった。
その他にも試合中の選手達への声のかけ方や試合のススメ方などのお話も頂き、勉強になることばかりだった。斎藤監督は元プロ野球選手である他、また高校・大学・社会人という各カテゴリーでの経験もある。さらには楽天の打撃投手やベースボールスクールでのコーチ経験もされている方だから、やっぱり引き出しが多い感じがした。
江東シニアの総監督であられる高橋さんも「この世代の子には遊ぶ時間も与えてあげないといけない」というお考えらしく、練習時間も短くしているそうだ。強豪シニアの中には平日も毎日活動しているチームもあるし、夜遅くまで練習しているチームもある。そういうチームに勝つ為には「我がチームももっと練習しなければいけないのか?」と葛藤することもしばしばあるが、この度の斎藤監督さんからのお話を聞くと、現在の我がチームの活動スケジュールの方向性もそんなに間違いじゃないことが確認出来た。
もちろん私自身が何を目標として、そしてチームとして何を目指すのか?ということで活動の仕方が決まるわけだし、毎年違う選手が入団してくる以上、その代その代での変化も必要になる。残念ながら我がチームの25年の歴史の中で、「卒団生がNPBのプロ野球選手になった例は無い」という現実を見れば、今在籍している選手達もほとんどが一般企業に勤める社会人になる可能性が高い。野球を職業に出来る人は中学時代に強豪チームに在籍していたとしても万に一つだ。だとすれば野球を通じて努力することの大切さや、チームという組織の中での社会性、また自分に降りかかってきた問題を解決する力だったり粘り強さだったり、大人になった時に社会を生き抜く人間力を養う人間修行の場としてあげたい。
今週末対戦する世田谷西シニアさんは大きな壁だ。だけどそういう壁に挑んでいくということがどれだけ中学生の感性を刺激するものになるであろうか。2回戦に進出し世田谷西シニアさんへの挑戦権を勝ち取ったのは間違いなく子供達の力であるが、そういう舞台を提供してあげることが出来ていることは、我々チームスタッフとしても喜ばしいことだ。