2023年9月10日(日)
オープン戦 対足立中央シニア @坂東G 6対6 △
先週、秋の大会に敗れてしまったが息もつかぬうちに足立中央さんからオープン戦の依頼を頂いた。足立中央さんは先週代表決定戦に敗れて敗者復活戦にまわったわけだが、次戦は来週に組まれているため一週待ちの状況だ。その間で実践感覚を鈍らせたくなかったのだろう。私が同じ立場でもきっと同じことを考えるし、他チームではあるものの数年前実際に同じ依頼をしてオープン戦をやって頂いたことがあった。またいつ我がチームも同じ状況になるかも分からない。「一旦はゲームを控えてもっと練習しようかな」と考えてもみたが、もともと9月いっぱいくらいまでは東東京支部大会を戦っている予定でいたので、力のあるチームとのゲームを選手達に経験させてあげることが出来るのなら、断る理由はどこにもない。
とはいうものの、先週秋の大会を終えたあと、東京和泉シニア応援ゴルフコンペなどがあり、その段取り他も含めて色々と忙しく、まだ来春・夏に向けて「どんなチームを目指していけば良いのか?」という点で明確化出来ていない。その状況でオープン戦を戦うことに少し引け目を感じていたことは事実だ。やはり目標や目的があって練習とそしてオープン戦がなければいけない。「こういうチームを目指すから、だからこの練習をする、オープン戦でこういうことを試す、チャレンジする」というものだと思っている。今年は既に来春・夏の目標まで選手達で決めているから、その為のオープン戦であるのは間違いないが、秋の敗戦を踏まえて「今のチームに何が足りなくてこのような結果を招いたのか?では来春・夏までにはそこをどのようにして補っていくのか?そこから逆算して今日のオープン戦ではどんなことを課題にするのか…?」そういったことを頭に入れてゲームを戦わないと、ただ試合を消化するだけになってしまう。試合の中で起きたプレーや勝敗に、喜んだり落胆したりするだけじゃなくて、その全てを来春・夏の勝利に繋げていかなければならないのだ。オープン戦はチームの「治療」する部分と、「予防」する部分を見極める為に組んでいる。
それなのにその一番大事な根本の部分となる「目的」がハッキリしていない中での試合となってしまったから、「ただゲームを消化するだけ」になってしまわないように、選手達がこの1日を通じて何か少しでも学べるように、2年生の試合は「ノーサイン」で行った。攻撃時はもちろんのこと、守備時のポジショニングの指示もせず、打席を終えてベンチに帰って来た時、または攻守交替時などに気付いたことをアドバイスした。コーチ陣もベンチにいる選手達に頻繁に声掛けしてくれていた。
土曜日の夕方から夜にかけて私とコーチ陣5名とスタッフミーティングを実施した。コーチ陣から屈託のない意見が出てとても良い時間となった。一番焦点となったのは、「この秋から冬にかけてオープン戦を積極的に組んでいくか?或いは練習のみの時間とするのか?」という部分だ。「練習」という期間にすると主にフィジカルを鍛えることに重きが置かれる。「オープン戦」となるとより実践的で、ゲームを戦う上での能力を伸ばすというところが強化ポイントとなる。「野球は走塁で出来ている」と考えている私は、どちらかというと試合経験を多く積んだ方が良いと思っている。もちろんフィジカルを上げれば個々のプレーの質は上がっていくので、イコールチーム力ともなるからその時間も捨てがたいのだが、週末しか活動出来ない中学野球では「全てを追っても結局何も手に入れられない」というのは私の20年の経験が物語っている。時間は圧倒的に足りない。ならば何かは捨てなければいけない。出来ることならフィジカルという面は、食事も含めて平日に鍛えて欲しいというのが私の願いだ。昨年はほぼ「練習のみ」という時間にしたが、投手力及び走塁力強化を考えたら、今年はオープン戦を積極的に組んでいく方針で決まった。しかしこのコーチ会議でも「来春・夏にどのようなチームを目指すのか?今在籍している選手達でつくるチームの最適解が何なのか?そしてその為にどんな練習をしていくのか?」というところまではまだ詰め切れていない。
今秋を振り返ってみると、今のところ良くも悪くも「特徴のないチーム」と分析している。決して能力が無い選手達ではない。しかし圧倒的スーパーエースがいる訳ではないし、強烈な4番打者がいるわけでもない。突出して足が速い選手がいる訳でもなく、バントやバスター、エンドランといった機動力を武器に出来るだけの器用さを持ち合わせている訳でもない。そんなに大崩れするような守備力に欠ける布陣ではないが、守備を売りに出来るほどカテナチオな守りでもない。みんなそれぞれ自分の役割をこなせるくらいの力は持っているけど、チームの武器となる特徴を持てているかというとそうではない。これが今秋までの我がチームに対する私の印象だ。
来春・夏に向けて、「どんなチームを目指すのか?」「何を武器にして勝ち上がっていこうとするのか?」「チームの何を治療し、何を予防するのか?」「その為にどんな練習をしていくべきなのか?」「毎日をどのように過ごすのか?」これらを明確にして、選手・スタッフで共有することが急務だ。