2023年9月17日(日)
練習 @坂東グラウンド
残暑厳しい3連休だった。9月としては記録的な暑さという報道もなされ、相変わらず熱中症に気を付けながら過ごす活動になった。しかしいつまでも「暑い暑い」と言っていられない。我々は今秋惨敗を喫したのだ。来春・夏に向けて質・量ともに練習を積み雪辱を果たさなければならない。
先々週に秋季大会を終え、先週には足立中央さんとオープン戦を行った。試合が続いていたのでこの3日間は細かい部分の見直しも含めてきっちり練習する時間をとりたいと思っていた。しかしこの3日間を終えて私に残ったのは「不安」しかなかった。技術的に足りないことは仕方がない。だから練習するのだ。だけどその練習についてこれないのではどうしようもない。3日間の練習メニューの中で特別厳しいことは何もしていない。本当に基礎的なことばかり。でも3日目には「あっちが痛い、こっちが痛い」と10人ほど離脱。もともと人数の少ないチームな上にその半数近くを失っては出来る練習も出来なくなってしまう。正直、この3日間で私が思い描いていた7割程度しか練習を課すことが出来なかった。
全ての選手に入団時から話している「痛くなってから治そうとするのではなく、痛くなる前に予防する」をどれだけ実践してくれているだろうか?私は中学時代に「毎日5キロ走って500スイングする」を自らに課していた。その練習量が多いか少ないかは分からないが、毎日継続出来たことで確かに自分の力になったと自覚している。同時にやるからには怪我をしないようにと身体のケアも怠らなかった。私の中では当たり前なことだ。だから今も毎朝晩のストレッチと週一のワールドウイング通いは怠っていない。42歳にもなればノックを打ったりバッティングピッチャーをしたりするのは身体に相当な負担になることは分かっている。行き帰りのバス運転をすることにもかなりの疲労感を感じるようになった。学生時代に痛めた足首と、慢性的な腰痛とはたぶん一生付き合っていかないといけない。でもより質の良いノックを沢山打てて、そしてより打ちやすいボールを沢山投げられる身体でいないといけないと思っている。ならばグラウンドに行かない平日にそれなりのことをするのは当然のこと。
体調を維持するために小まめな手洗いうがいの励行と、寝る前にはビタミン剤を飲んでしっかりと睡眠時間を確保することも意識している。風邪を引いて私が週末空けてしまったら誰がバスの運転をするのか?私は自分の体調やプライベートのことで簡単には休めない(もちろんコーチ陣に甘える時もあるが…)。その責任があるからこそやるべきことをやる。しかしそれでも怪我をしてしまったり体調を崩してしまうこともある。それは仕方がない。でも「やるべきことをやらずに離脱」は言語道断。選手達にはぜひ自分の行動を振り返ってみて欲しい。3日間ちゃんと練習が出来なかった選手は、そうなった原因が必ずどこかにあるハズ。この3日間は練習についてこれた選手も、つまり今はどこも痛くない選手も、その時に予防をしなかったら来週はどこか痛くなるのかも知れない。痛くなってからじゃなくて痛くない時が勝負。それがみんな出来るようにならないと、練習の強度は上げられない。上げられないということは同じことしかやらないんだから同じ結果しか得られないということ。特に2年生達は危機感を持って欲しい。練習はやったつもりになってしまうことが多い。大した練習やってねぇぞ。この練習で来春・夏に目標を達成出来ると思うか?もっともっと心を充実させて練習に取り組まないといけないのではないのか?俺は不安しかない。
もう一つ残念だったのは選手達の野球をプレーする上で「感謝」の気持ちが足りないと思ったこと。我がチームは親御さん達が本当に協力的で、「選手達がグラウンドで充実した時間を過ごせるように」と色々なことを手伝ってくれる。日曜日の坂東練習時には打撃練習用防球ネットの組立の他、雑草刈り、さらにはボールの仕分けまでしてくれた。打撃練習用防球ネット組立は高所作業になったり危険も伴うから我々スタッフがお父さん方にお願いしているところもあるが、その他はお父さんお母さん方が「チームの為に」と率先してやってくれていることだ。しかしロングティー打撃練習後に外野を回っていたらボールが5個も6個も転がっている。お父さん方が朝仕分けしてくれて、傷んでしまったボールにビニールテープを巻いてティーボールとして復活させてくれたボールだ。それをちゃんと探しもせず転がしておける神経が分からない。グラウンド整備をしていてもトンボをただ土の上に置いて引いて歩いているだけで、「綺麗にしよう」という気持ちが全く感じられない。秋ヶ瀬は誰が取得してくれているのか?坂東は誰のお陰で年間通して使用出来るのか?グラウンド挨拶の「お願いします」「ありがとうございました」は何に対して言っているのか?
今の東京和泉の選手達は恵まれ過ぎている。そういう環境にしてしまっているのは私なのかも知れないしそこには責任があるだろう。でも選手達にはそれが当たり前になられては困る。選手達より何時間も早く起きてお弁当を作ってくれるお母さんがいて、送り迎えしてくれるお父さんがいる。グラウンドで見守ってくれて練習の手伝いもしてくれる。会長や父母会長は先日のゴルフコンペなど含め陰からチームを支えてくれて、姉さんはありとあらゆる雑務をこなしてくれている。そんな沢山の人のお陰でプレー出来る今日に「有難う」の気持ちを持たなくてはいけない。「有る」のが「難しい」気持ち。当たり前じゃない。
沢山の人達のお陰でプレー出来るという気持ちが無いから、自然とプレーが軽くなる。ミスが出ても誰も重く受け止めないし流してしまう。だから毎週毎週監督コーチから何度も同じことを言われる。逆に謝意を感じる心のある選手は、協力してくれている人達の「為に」と頑張れるからプレーが丁寧になる。人を思いやる心を持てるから自分の失敗を他人のせいや環境のせいにしないし、人と比べることもしない。ベクトルを自分に向けることが出来る。我がチームの選手達は是非そういう選手になって欲しい。グラウンドが少し遠かったり不便なこともあるが、でもウチの選手は恵まれていると私は思う。その幸せをグラウンドで目一杯表現出来るように、そして協力してくれるお父さんお母さんに「勝利」で恩返し出来るように、今頑張らないといけない。全力を尽くさない、尽くせない、なんて有り得ない。