2023年10月1日(日)
オープン戦 対オール沼南ヤング 8対12 ● @坂東G
午後からの雨予報が心配だったので、1ゲーム2時間という時間設定のもとオール沼南ヤングさんと3試合のオープン戦を行った。他リーグではあるが毎年1年に1~2度ほどオープン戦の相手をして頂いている。オール沼南ヤングさんはこの日2年生だけ我がチームのグラウンドにお越し頂いたが、1年生の相手もして頂き来週から始まる1年生大会に向けてとても良い経験をさせて頂いた。
頭にやったメインのゲームは理想的な初回の集中打、攻撃によりゲームを優位に進めていたが、中盤から終盤にかけて投手が崩れ逆転負けを喫した。投手力向上はこの秋・冬にかけてチームの課題であり、来春・夏に勝ち上がる為の絶対条件となる為、今後も課題克服に向け練習していきたい。
この度もノーサインで試合を行った。序盤の攻撃が上手くいっていたのでそう見えるのかも知れないが、みんなバントするところ、盗塁で勝負して良いところといったことが少しずつ分かってきたような気がした。ただ3対0で迎えた2回の攻撃、先頭のショーヤンがヒットで出塁し無死1塁でチャプチェが打席に入った。初球バントの構えによりサードがチャージしてきたのを見て、2球目からバスターに切り替えた。「ベンチからも打て~」という声が飛ぶ。もちろん狙いは悪くない。「送りバント」とは走者を進塁させる為に行う作戦だから、1塁走者が進塁出来るならヒッティングというカタチでも同じこと。打者走者もアウトにならずにそれが為せるなら尚良いに決まっている。だけどチャージしてきたのはサードだけ。ファーストはベースについている。右打者は比較的ファースト側に転がす方がバントはやりやすい。さらにこの場面は3対0と3点リードで迎えている序盤だ。送って1死2塁にして4点目をとりにいけばそれで良い。ヒッティングに切り替えてダブルプレーになってしまうなどのリスクを背負うところではない。結果チャプチェは三振に終わり走者を進めることが出来ずにアウトになってしまった。これが例えば2点以上負けてて終盤ならバスター勝負は分かる。送ってその後タイムリーが出ても1点しか入らず追い付けないからだ。
こういった点差やイニングなどを考え、「今どうするべきなのか?」を学んで欲しくてノーサインゲームを続けている。これがもし私がサインを出していたらスリーバント失敗でもバントのサインを出し続けていたと思う。でもチャプチェにとってみればただ私のサインを見てバントするだけになってしまうから、きっとこの場面の意味を理解することは出来なかっただろう。試合後にオール沼南の林監督さんとお話しして「ノーサインでやっています」と話したら、「野球を覚える為には良いですよね」と共感して頂いた。「でもバントするところではバントしていたし、3盗も含めて積極的に盗塁もしていてちゃんとやれているじゃないですか。ヒットを打てばそのことに全員で喜べるベンチの雰囲気も良くて、いいチームだなって思いましたよ」とも言って下さった。嬉しかった。
話しは変わるがこの日10月1日(日)に、社会人侍ジャパンが第19回アジア大会初戦を迎えた。フィリピンを相手に6対0で勝利し見事初陣を飾った。5年ぶりに開催されたアジア大会の大事な初戦の先発マウンドを任されたのはNTT東日本の堀誠(ほり まこと)投手。受けるキャッチャーは日本通運の木南了(きなみ りょう)捕手。何を隠そうこの栄誉ある先発バッテリー2人は我が東京和泉シニアの卒団生である。実は前回大会である2018年に行われた第18回アジア大会決勝対韓国戦の先発バッテリーもこの2人であった。残念ながらこの試合には敗れ金メダル獲得とはならなかったのの、中学生硬式野球クラブチームとして何と誇らしいことなのかと思ったものだ。社会人野球界ではもうベテランといわれる年齢になった2人が、未だに第一線で活躍し日本代表選手として世界を相手に戦っているニュースを聞く。こんなに嬉しいことはない。
その前日9月30日(土)には、23期生OBの父兄の方々にお誘い頂き一緒に食事をした。総勢11名?だったかな?にお集まり頂き、皆さんの息子さん達のご活躍をお聞きして幸せな時間になった。私が東京和泉シニアの監督になり7年目にして初めてこんな機会を頂いた。いやもしかしたら12年のコーチ時代を振り返ってもちょっと記憶にない。当たり前だけどチームを卒団していった父兄とはその後縁遠くなってしまうことが殆どだ。だから時々虚しくなることがある。「結局いくら選手達のことを想って活動していても、選手とそのご家庭には何も残せていないんじゃないか?」と…。掘や木南がいる世界とは程遠いが、それでも監督業は色々な面で標的になりやすい。負ければ当然全責任を負わなければならないし、その他チーム運営についても上手く回らなければ手腕を問われる。結構孤独で皆が敵に見えてしまうこともあるし、物事を悲観的に考えてしまうこともしばしばある。でもこの度、23期生のご父兄の皆様と時間を共有してとても心が温まった。「皆さん仕事に子育てに本当に忙しく大変なご苦労をされていることも沢山あるのだろうけど、でも一生懸命に楽しくやっているのだな。社会人として見習うべきことが沢山あるな」と。
また、「東京和泉シニアを通じて皆さんが出逢って思い出を語り合ったり、今を語り合ったりして時間を共有出来るってとても良いことだな」って思った。「そう考えたら俺のやっていることもちょっとは意味あんのかな(笑)」「会長と父母会長が中学生の為に立ち上げたチームだけど、各年代のご父兄の方達にそういう世界を毎年提供し続けてきたんだよな…」って思った。そう思えたことが何だか嬉しくて、そんな機会を頂けたことにまた感謝すると共に、今後の東京和泉シニアの活動もより頑張っていこうと思った。「よりいいチームにして夏の敗戦に報いる」と卒団生とそのご父兄の方々に約束しているのだから。