2023年11月5日(日)

 

 オープン戦 対練馬北シニア 5対6 ● @練馬北シニアグラウンド

 

 11月だというのに夏日を観測した3連休。2年生の面談や学童チームの訪問、そして日曜日にはタイブレークにまでもつれたオープン戦と、盛沢山の3日間となった。

 

 3連休初日の金曜日には体力測定を行った。「スマホでコーチ」の項目以外に遠投とロングティー飛距離も計測した。私も遠投だけチャレンジしてみたが結果は92メートル。42歳になっても意外と投げられるもんだなと思った反面、たった2球で身体が悲鳴をあげそうになっているのを感じた。3球目を投げようとしてやめた。もう1球投げたら身体のどこかが壊れると察知した。バッティングピッチャーやノックなどで身体は動かしているが、いつもどこかで力をセーブしてやっていることに改めて気付かされた。あんなに自分の力を出力したのはホントに何年ぶりだろう。逆に中学生達の記録を見ると、もともとの力不足もあるが「自分の全力を出力する感覚」がまだ分かっていないような気がする。そういった感覚的な部分は我々が教えるというより自分で掴んでいくしかないのだと思う。

 

 土曜日は2年生の面談に加え、学童野球チーム訪問もしたのでほとんど練習を見ることは出来なかった。面談は体育推薦入試で高校進学を希望する選手に向けたアドバイスのため毎年行っている。各選手から志望校を聞いた上で、学校の成績と野球の能力を照らし合わせ、合格の為の方法を提案したりまた他校を勧めたりもする。でも結局体育推薦入試とは言っても高校受験なわけだから、志望校に合格したければ選手自身が勝ち取るしかない。我々は高校さんにコンタクトをとり試合を観に来てもらったり、あるいは体験練習会に日程を聞いたり、学校の成績の条件を聞いたりそういった交渉まではやるけど、最後は選手が高校さんに「来て欲しい」と言ってもらえるだけの学業成績と野球パフォーマンスを示せるかどうかだ。最近は野球の能力に加え学業成績の悪い生徒はなかなか獲得してもらえなくなった。野球に勉強に大変だと思うけど、頑張った分は必ず自分に返ってくると信じて努力して欲しい。

 

 学童訪問は杉並区のチームを3チーム体験練習会の案内でまわらせて頂いた。私自身が杉並区の大宮ジャガーズ(現大済ツインズ)出身ということもあって、懐かしいユニフォームを見ると心が温まる。この地域に野球人として育てて頂いた身として、現代の子供達が硬式野球を全う出来る環境を提供していくこと、それはある意味私の使命だと思っている。また我がチームの現役選手やOBの出身チームということもあって、彼らの名前を出すと小学生指導者の方々は喜んでくれる。我がチームが今あるのはそういった学童野球チームのお陰だ。

 

 日曜日は久しぶりに練馬北さんとオープン戦をさせて頂いた。ここ数年の練馬北さんはずっと強い。先週の江戸川中央さんに引き続き2週続けて東東京支部の力のあるチームと対戦させてもらい、多くを学ばせて頂いた。感謝感謝である。

 

 怪我でハルキとトクちゃんがゲームに出られなかったのは残念だったが、練馬北さんもレギュラー捕手が怪我で出場不可とあり、同じような状況下でのゲームとなった。初回の攻撃で無死1塁から初球にいきなりバスターエンドランを仕掛けたのには驚いた。ここにもノーサインゲームの価値があると思った。私が采配していたら絶対にこんな攻めはしていなかったと思う。「絶対バントだと思っている相手チームの意表をつきたかった」という根拠には恐れ入った。結果シンゴは空振りしてしまい単純に1塁走者の盗塁になったのだが、それが功を奏して先制点をもたらした。失敗を恐れず思い切ってチャレンジしている選手達に頼もしさを覚えた。また怪我人の代わりに出場した1年生達も頑張っていた。イッタは2打席で2三振だったしファーストの守備でも捕球して欲しい送球を捕れなかったりと、決して褒められた内容ではなかったが、打席に立った時の表情が勝負している男の顔つきをしていた。その表情を見て私は嬉しくなった。やっぱり一番面白いのは真剣勝負をしている時。「ああ、今イッタは勝負しているんだな」って思った。たかだかオープン戦だけど、中学生にそういう環境を提供出来ているのだから、やっぱりこの活動も捨てたもんじゃないなって思った。

 

 チャプチェはこの日ようやく変化球でストライクがとれた。それで幅が広がり5イニングを1失点でまとめることが出来た。先週水曜日と3連休初日の金曜日に少し変化球の投げ方をアドバイスしたが、結果それがハマったということだろうか。でもこれも感覚的なモノだからアドバイスしても本人がそれを掴まなければどうにも変わるモノではない。教えてすぐゲームで結果を出すのだからそれは大したものだ。ただまだビギナーズラック的な要素もある。本当に操れるかどうか、習得したと言えるかどうかは、1点差で勝ってる最終回2死満塁スリー・ツーというカウントで投げられるかどうか。自信を持って投げられて初めて習得したと言える。

 

 7回。最後の攻撃で1点差と迫った時、2死1・3塁で練馬北さんがタイムをとって内野陣がマウンド上に集まった。恐らく1塁ランナーが盗塁をしかけてきたらどうするか、あくまで打者でアウトをとりにいくのか、それともセカンドで殺しにいくのか、といった確認の為だったと思う。これは素晴らしいなと思った。皆の考え方を統一してからネクストプレーに移っている。曖昧なままにしていない。あれは多分ベンチの指示じゃなかった。ショートの選手がとったタイムだと思う。それは見習うべき。逆に我がチームはタイブレークとなった8回裏。1点差に迫られ2死1・3塁という同じ場面を迎えた時、どう守るかが曖昧なままプレーを継続して結果サヨナラ打を許してしまった。もちろん最後は左中間に長打を打たれたのでタイムをとったところで結果は変わらなかったのかも知れないが、内野陣がタイムをとれば外野もその間に確認が出来る。あくまで3塁ランナーを返さない、ここで勝負を決めるというポジショニングをするのか、あるいは1塁走者を返さないような長打警戒の守備隊形をとるのか、それをチームで考え方を統一した上で守った結果がサヨナラ負けなら仕方ないが、曖昧なままにすると後悔することになる。それをとても学ばせてもらったゲームになった。

 

 今年は秋の大会が終了した時点で投手力が課題ということと、走塁を中心とした実践力を強化したいという意味でオープン戦を積極的に組んできた。やはりその成果は絶大だ。今のところ確かな強化に繋がっていると思う。ノーサインゲームの効果もまた覿面だ。再来週から練馬区長杯が始まるし12月はイベントが多いのでもうオープン戦は出来ないかも知れないが、秋季大会が惨敗に終わり丁度2ヶ月、それなりに良い時間を過ごして来れているのではないか?怪我人が多くなってしまっているところは残念だが、目標としている大会直前じゃないことをポジティブに捉えたい。残り3ヶ月、選手達がもっともっと成長出来るように私も頑張りたい。

ページツリー

ページ最上部へ戻る