2023年12月24日(日)
OB戦 @JR東日本野球部G
今年も年内最後の活動を「OB戦」というイベントで締めくくった。先週卒団式を迎えたばかりの中学3年生7名+コーチ陣4名を含めると、総勢29名のOBが集まった。クリスマスイブの日曜日というのによく集まってくれたものだ。毎年メインとなる高校3年生の代が今年は22期生となったわけだが、彼らはもともと人数の少ない学年だったから、OBがどれほど集まるか不安だった。しかし田中コーチを中心にOB達によく声をかけてくれて、恒例のイベントを盛り上げてくれた。また昨年に引き続きグラウンドを貸して下さったJR東日本の小泉さんには感謝の気持ちでいっぱいだ。OB達のレベルの高いプレーを目の当たりにし、室内練習場を含めたあれだけの施設で1日活動出来たことは、中学生の感性を刺激するには十分な時間だったハズだ。
午前中のみ参加のOBが5名ほどいたので、第一試合にOB対OBの試合を実施。現役中学生対OBの試合は午後に行った。チームは学生と社会人で分けた。高校3年生の22期生の参加は5名+真砂(17期生OB→日大二→日大)の弟(杉並シニア→国士舘→桐蔭横浜大)。それに加えて大学1年生である21期生OBが2名、20期生OBが1名。さらに先週卒団式を迎えた中学3年生7名を併せた計16名がOBチームA。対するOBチームBは17期生OBが2名、14期生OB2名、13期生OB4名、12期~8期まで各1名ずつ、そして監督である私を加えた計14名のチームである。
午前中、OB対OBの試合になるので現役中学生には序盤少しゲームを見させた後、練習させてあげないといけない。寒い中でずっと試合を観ているだけでは可哀想だ。ただコーチ陣もOB戦に出場しているから練習を見てあげられる人がいない。だったら私が先発して1~2回投げてすぐ代わって中学生を見よう。そう思って先発した。けどこっぴどく打たれたな~(笑)。教え子に打たれるならこんなに嬉しいこともないのだが、でも42歳で高校生・大学生相手に2回3失点なら上出来だろう(笑)。って「失敗を正当化するな」と中学生にいつも言っているんだから年齢を言い訳にしたらダメだな。マウンドに立つ以上は関係ない。2イニング目がもう体力的にアップアップだったから、もうちょっと体力つけて来年に挑むぞっ!!って言うか投げるのもそうだけど、三本間の挟殺プレーでタッチしにいくとか、カバーリングに走るとか、そういうのがキツかった(汗)。なんだかんだピッチャーは走っていないとダメだと思わされた。
改めて、高校野球とそして大学野球を経験してきたOB達は本当にレベルの高いプレーが出来るものだと感心した。またこんなにもセンス溢れるプレーが出来る選手が我がチームにもいたんだなと、過去を懐かしんだ。圧巻だったのは古川旺司(13期生OB→日体荏原→富士大)かな…。2回からマウンドに上がったOBチームAの投手は林虎之介(21期生OB→白鳳台足利→石巻専修大学)だった。彼は2021年秋季栃木県大会で優勝しベストナインを獲得。関東大会にも出場し甲子園まであと一つと迫った。現在は石巻専修大学に進学して南東北大学野球で活躍する現役バリバリの大学生。ポジションはショートだけど肩が強くてピッチャーをやっても140kmクラスのボールを投げる。1死走者無しからそれを相手に打席に立った古川旺司。3球目のストレートをものの見事にレフト前へ運んだ。彼も中学生の時こそピッチャーとショート併用だったが、高校以降、日体荏原時代、そして富士大時代もほぼピッチャーしかやってない。そして現在たぶん27歳。大学で野球を終えてから5年経っている。きっとその間、硬式野球なんてウチにOB戦に来たり体験の時に手伝いに来てくれたりした時くらいだ。バッティング練習なんてもう何年やっていないだろうか…。その状態で、たった1打席で合わせてしまうセンスと勝負勘。あっぱれである。
私は旺司のことが中学生の頃から好きだった。俗に言う不良っぽい子、大人に対する態度で損をするようなタイプの子で、「チャラチャラするなっ!!」て当時の監督によく怒られていた(笑)。でも私はどちらかと言うと優等生よりそういうキャラの子の方が好きだ。正直に自分を晒すからだ。大人側がちゃんと認めてあげれば本当に素直な子が多い。旺司もきっと、コーチ時代の私を好いてくれていたと思う。当時はよくキャッチボールをした。ウチのカミさんと3人で焼肉を食べに行ったこともあった。私が監督になったばかりでなかなか各家庭に受け入れられずチーム運営に苦労していた時、年末の納会か何かに顔を出してくれたことがあった。そこで卒団生からの一言と題して旺司がこんなことを言ってくれた。「自分が中学生の時も、晋さんに監督をやって欲しかった。現役の中学生は幸せだと思います」と。思わず涙がこぼれた。私の状況を察して言ってくれたのか?と思うくらい、私を救ってくれた一言だった。そんな旺司とまたこの度のOB戦で会えて嬉しかった。私にとって印象深いOBの一人だ。
また現在軟式野球で活躍し、YouTubeなどでもよく取り上げられている箭内翔太(14期生OB→東日本昌平→クーニンズ→徳島インディゴソックス→ゴリラクリニックベースボール)にはピッチャーの指導をしてもらった。四国ILでプレーした経験もあるし、ハワイに行って元楽天ゴールデンイーグルスのトレーナーを勤めていた松谷大門さんのトレーニング指導も受けている。もう私などでは到底知りえない知識を得ていることは間違いない。現在、我がチームにとって投手力は最大の課題。彼の力を借りない手は無いと思った。OB戦に出場しながら合間を縫って中学生指導の時間をつくってもらった。ずっと指導内容を聞いていたが、私が思っていたこととそんなにズレは無かった。ただ修正部分についてのアプローチの仕方はやはり違った。こういうことを求めていた。カラダの動き方の悪癖に気付くのは意外と簡単だ。しかしその修正方法についてはいくつもの引き出しが必要で、下半身の動きを修正したら勝手に上半身の動きも改善されるパターンもあるし、またその逆も然りだ。毎週見ているからこそ気付くこともあるし、逆に毎週見ているからこそ盲目になることもある。箭内が自分の経験から私とは違う角度で中学生を見た時に、何か子供たちがヒントを得るようなアドバイスをしてくれたならと思っていた。10月から「年末に体験練習会やOB戦に顔を出せるなら出して欲しい」と声をかけ続けて、ようやく実現した。きっと子供たちも喜んでくれている。いつも考えるのは中学生にとって何が一番幸せか、それだけである。
2023年の活動も無事に終えることが出来た。これもチームスタッフをはじめご父兄も含めたチームに関わる全ての人のお陰だ。今年のように沢山のOBがいつでも戻って来られる場所を守っていけるように、来年もまた1年間頑張っていこうと思う。そして何としても勝つっ!!もうマジで勝つっ!!!どうしても勝つっっっ!!!!
ということで東京和泉シニアの皆様、1年間お疲れ様でした。そしてありがとうございました。来年もまた宜しくお願い致します。良いお年をお迎えください。