2024年1月27日(土)

 

 オーシャン杯1日目 @オーシャンフィールド第3球場

 

 第1試合 対宇都宮シニア 5対6 ●(第3球場)

 第2試合 対横須賀三浦シニア 7対6 〇(第3球場)

 

 昨年に引き続き、今年も1月最終週の週末で東京青山シニアさんが主催するオーシャン杯に出場させて頂いた。土日2日間に渡り4会場に3チームずつ分かれてリーグ総当り戦が行われる。初日を予選リーグとし、3チーム三つ巴戦でその勝敗結果によって2日目の対戦相手が決まる。今年は予選リーグで宇都宮シニアさんと横須賀三浦シニアさんのいるブロックに入った。宇都宮シニアさんは全国大会でも実績のある北関東の名門チームだし、横須賀三浦シニアさんは昨年のオーシャン杯優勝チーム。昨年の足利、郡山に続き今年もなかなか厳しいブロック(笑)。でもこういうチームと「公式戦のユニフォームを着てその緊張感を味わいながら対戦が出来る」というのがこのオーシャン杯の楽しいところ。

 

 初戦の宇都宮シニア戦。ローカル大会とはいえ公式戦となるとそのプレッシャーから自然と力が入り過ぎてしまうもの。だから試合前に私は「打席では振り過ぎないように、コンパクトにミートすることを心掛けてスイングしていこう」という声掛けをした。ところが案の定オーバースイングな選手が目立ち、序盤は全く打てなかった。対して宇都宮シニアさんは、初回からコンパクトなスイングで逆方向へライナー性の打球を放ち、得点を重ねていった。こちらの守備のミスもあり気付けば0対6と点差を広げられていた。最終回に怒涛の追い上げを見せ5得点したものの、あと1歩及ばず大事な初戦を落とした。もちろんこの試合は序盤に守備のミスが重なり失点してしまったこと、6得点に及ばなかったことよりも6失点してしまったことを何よりも反省しなければならない試合である。ただ試合後のコーチ陣との議論は打撃に関することが中心となった。確かにオーバースイングが目立った試合だ。もっとコンパクトなスイングでアプローチ出来ていれば結果が変わったのかも知れない。だけど我々は普段の打撃練習で強くスイングしていくことを指導している。この試合の結果が悪かったからといって「もっとコンパクトに振れ」と言ってしまったら矛盾することになる。じゃあ次の試合で「コンパクト」をテーマに戦って負けたら、「そんな当てにいくようなスイングをするな。もっとフルスイングしろ」と言うのだろうか。それでは全て結果論になってしまう。やっぱり私は「思い切って振ることはオッケー」にしてあげたい。勿論それでこの試合のように負けることもあるのかも知れない。もともと打撃は3割打てば好打者で、10回打席に立って7回は失敗するものだ。全部打とうとしても打てるはずがない。「何かを犠牲にする代わりに何かを得る」じゃないけど、そういう割り切りを指導者側がしていないと全部結果論になって選手たちが迷う原因になる。それにピッチャー出身の私からすると、やはりフルスイングされるのは怖いものだし、まだ中学生なんだからみんなホームランバッターを目指して練習して欲しいと思う。逆に言えば試合を通して失敗を恐れずしっかりとスイングし続けたからこそ、最終回にタイミングが合って来て5得点出来たと考えることも出来る。コーチ陣とはそのあたりを改めて共有したかった。私が試合前に話したのはあくまで意識的なことであってスイング軌道を変えようという作戦ではない。公式戦の時は自然と120%になりやすいから、80%の意識で打ちにいけば丁度100%になるかなと思っているということだ。

 

 2戦目は横須賀三浦シニアさん。前年度オーシャン杯優勝チームで、何と言っても試合運びの上手い「試合巧者」が特徴的なチーム。毎年部員数が多いわけではないし、そこまで目立った選手がいるように見えないのだけど、接戦をモノにして勝ちをさらっていってしまう、私はそんな印象を抱いているチームだ。この試合も序盤は完全に横須賀三浦シニアさんのペースにハマっていた。初回に我がチームは1死2・3塁のチャンスを潰し、逆に2死2塁から先制点を許すと、続く2回にはこちらの守備のミスを誘われあれよあれよの間に5失点。あっという間に0対6とされてしまった。流れを変えてくれたのはショーヤンだ。セカンドの横を抜ける痛烈な打球が右中間も抜けてランニングホームランとなった。2回に相手のパスボールで1点を返して迎えた3回だった。ソロホームランだったので2対6と1点詰まっただけだったが、ベンチの空気とか試合の雰囲気を変えた一打になったのは間違いない。

 

 約2年前、現在新人勧誘を手伝ってもらっている渋谷さんのお誘いで、昔懐かしの塚山球場に堀小スワローズと鷺宮スタージョーズの試合を観戦しに足を運んだ。身体が大きく力強い選手たちが多くいる鷺宮スタージョーズさんが圧倒していた試合で、ひときわ身体が小さく、でもセンス溢れるプレーで攻守に健闘していた選手に目を引かれた。それが堀小スワローズにいたショーヤンだった。体験に来てくれた時には絶対にこの子に入団して欲しいと想った。想いは通じて東京和泉シニアの一員となってくれたが、誰よりも体が小さくずっとパワー負けしていた。でも「この子の身体に力がついたら必ず戦力になる」と、そう信じて待ち続けていた。新チームになる時も「ショーヤンが1・2番あたり上位を打てるようになったらこのチームは強くなるよ」と本人に伝えた。ずっと8番・9番を打っていたが、今年からとうとう2番に据えた。入団してから待つこと1年と9ヶ月。想った通りに彼が成長して来てくれた。だいぶ逞しくなった。彼の一打で息を吹き返した打線はこの回だけで同点に追いつき、4回には勝ち越して逆転でこの試合に勝利した。でもまだまだ道半ば。もっともっと力をつけてチームの中心選手として活躍して欲しい選手だ。マジで期待している(笑)

 

 初日の予選リーグは1勝1敗で終え、我がチームは第3グループで2日目を迎えることとなった。2日目の朝に行われる開会式では、1日目の各チーム優秀選手が発表される。我がチームからはマヒロが選出。初戦の宇都宮戦では4打数2安打2打点。横須賀三浦戦は2打数2安打2四球。2戦合計6打数4安打2打点2四球。相変わらずな天才肌の打撃炸裂で文句なしの選出だ。

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