2025年6月1日(日)

 

 オープン戦 対千葉緑シニア 9対3 〇 @千葉緑シニアG

 

 もう何週続けて土曜日雨なのだ。我がチームは水・土・日・祝日の活動であるが、水曜日は学校から帰った後の夕方から夜にかけて軟式野球場を利用しての3時間程度。日曜日は毎週オープン戦という活動スタイルだから、土曜日が唯一、硬式のボールを握って練習できる日になる。この「練習日」を雨により奪われるのは何とも口惜しい。室内練習場を借りて何とか午前中のみ活動するのが精一杯で、3年生の東西対抗卒業生大会に向けた課題、新チームの秋季東東京支部大会へ向けた課題、それぞれ伝えたいことが沢山あるのだが、なかなかその時間をつくれずヤキモキしている。

 

 しかしこの度の週は雨が降ってくれて少し嬉しかった。午前で練習を終え、早く帰宅することにより井上コーチのお別れ会をちゃんと開催することが出来たからだ。父母会長のお友達がママをしている新宿のスナックにて、私とコーチ陣、そしてその他事務局含めたスタッフ総勢10名が集まり、井上コーチの門出を祝った。井上コーチは東京和泉シニア8期生OBで、大学卒業後にチームに帰って来てくれて、これまで約12年もの間コーチとして東京和泉シニアに力を尽くしてくれた。そんな井上コーチがこの6月より母校である立志舎高校野球部の外部コーチとして採用されることになった。高校野球の指導者は我々野球人の一つの夢でもある。しかも母校を指導出来るとなれば、こちらは快く送り出してあげる以外にない。

 

 井上コーチの下の名前は来都(らいと)という。私が東京和泉シニアのコーチになった年の4月、入団した選手の中に来都がいた。入団当初から身体は大きい方だったが、中学3年間でとてつもなくデカくなった。3年生になる頃には来都のことを抑えられる中学生投手はまずいなかった。1試合に1本~2本は必ずヒットを打ち、時にはホームランも打った。打球の角度、飛距離は天性のモノ。それでいて率も残せる打者。守備は下手っぴだったがバッターとしては東京和泉シニア歴代の中でも指折りの選手だったことは間違いない。高校や大学でも4番を務めた彼の実績もそれを物語っている。

 

 来都が副キャプテンを務めた8期生チームは夏季関東大会で4回戦まで進出した。3回戦でその年の春季東東京支部大会で優勝を果たした豊島シニアさんを1点差で破った試合、そして残念ながら5回戦進出は阻まれてしまったが、延長9回まで戦った平塚シニアさんとの一戦は、今でも鮮明に覚えている。私の37年に及ぶ野球人生の中でも、なかなか出逢わないスーパーゲームだった。お互いのチームの魂と魂がぶつかり合う試合。例え中学生でも、人が本気になるとこんな奇跡のようなゲームが展開されるものなのか?と、選手達に教えてもらった試合だ。

 

 来都は、お父さんも佐賀商業出身のバリバリの元高校球児。そんな家庭環境もあってかよく練習する子だった。身体が大きかったのもあるが、昼食ともなればドデカいお弁当をあっという間に平らげ、昼休み時間中もティーバッティングを打ち続けていた。ノック中は誰よりも大きな声を出して、下手っぴのくせに泥んこになりながら白球を追いかける野球小僧だった。8期生チームは決して能力の高い選手の集まりではなかったが、でも多分どの代よりも練習する学年でもあった。そしてそれだけ頑張る選手達に親御さんも引っ張られるように沢山協力して下さった。2006年夏季関東大会4回戦対平塚シニア戦は、そんな選手、父兄、チームスタッフ全員の想いが見えない力となって、試合会場となった板橋シニアグラウンドに注がれていた。きっとそれは平塚シニアさんも同じことだったろう。

 

 来都がコーチとして戻って来た時は、立派な大学野球選手になっていた。まだ中学生の時は荒っぽかったが、木のバットでも悠々と柵越えを連発する綺麗なスイングを携えていた。高校時代は編入も経験して苦労したようだが、その後も人知れずバットを振り続けてきただろうことは想像に難くない。教え子が成長した姿でチームに帰って来て、そして後進の育成に力を注いでくれる。こんなに嬉しいことはない。この度、チームとして来都のことを2度目の巣立ちとして送り出す。東京和泉シニアで学んだことを活かして、ぜひ母校でも力を発揮して欲しい。心の底から応援している。「来都おつかれ!(by東京和泉シニア一同)」

 

 来都のお別れ会のせいで弱冠の寝不足となってしまったが、日曜日は千葉緑シニアさんとオープン戦をさせて頂いた。昨年9月に竜ケ崎シニアさんのグラウンドで千葉緑シニアさんとご縁を頂いた訳だが、千葉緑シニアさんのグラウンドにお邪魔するのはこの度が初めて。内野は土、外野は天然芝で、それも綺麗に刈られていて尚且つフカフカだった。とっても素晴らしいグラウンドで前日の土曜日に相当雨が降ったが、朝のグラウンド整備により予定通り3試合行うことが出来た。またグラウンドの周りは森林で囲まれており、「夏来ても涼しいだろうなぁ~」とか、「バーベキューやりたくなっちゃうなぁ~」とか、そんな言葉が口をついてしまうくらい、とても素敵な環境だった。またぜひ今後も機会を頂けるようにご縁を大切にしていきたい。

 

 2年生は相手投手も良い投手だったがよく攻略して勝ち切った。まだまだ試合慣れしていない1年生他、覚えなくてはならないことが沢山あるが、新チームのこのスタートの段階ではよくまとまっている方だと思う。秋季東東京支部大会に向けて、次週以降も毎週オープン戦を組んでいるので、多くの経験を積んで学び、力を付けていってもらいたい。3年生はちょっとダサいプレーが多かったな(笑)。東西東京卒業生大会までに27期生チームを完成させて欲しいなと思う。

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