2025年6月8日(日)
オープン戦 対墨田シニア 5対7 ● @三郷サンケイG28面
この度は我がチームとして初めて、墨田シニアさんとオープン戦をさせて頂いた。2月に春季東京支部大会1回戦で対戦させて頂いた際に、酒巻監督さんと名刺交換をしたご縁でこの度の機会を頂いた。聞けば墨田シニアさんの指導者スタッフの方々は、監督さんをはじめとして常総学院の野球部卒業生とのこと。私の母校である専修大学野球部にも常総学院出身の選手もいることから、色々名前を挙げたみたらみんなよくご存じで、野球界は狭いものだなぁ~と改めて実感した。ウチの選手の中でも「良い選手ですね」と褒めてもらえた選手もいて、「もし常総学院を志望してくれるような選手がいたら連絡下さい」とまで言って頂けた。何がご縁で我がチームの選手達の未来が変わるか分からない。やはりオープン戦には積極的に出向くべきだ。
2018年9月17日。秋季東東京支部大会敗者復活3回戦対江戸川中央シニア戦を、豊島シニアグラウンドの第1試合で戦った。結果は0対3で敗れたのだが、負けたことよりもゲームに対する選手達の熱量不足に納得がいかず、その想いを試合の感想として綴った。そうしたら「試合前に相手チームの監督・コーチのところへペコペコ頭下げに行ってコーヒー飲んでるお前が熱量とか言うな」といった意味合いの書き込みをホームページ上にされた。自分としては選手のことを想い、チームのことを想っての行動と、そして試合の記録を「残す」ということを時間と労力をかけて努力していたことだったので、当時はその書き込みに結構ショックを受けた。
でも私は今でもあの日の行動が間違っていたとは少しも思っていない。江戸川中央シニアさんという全国制覇経験もある名門チームを相手にするにあたり、屋代監督さんから「何か学びを得ることが出来ないか」と懐に飛び込みたかった。また良いご縁を頂くことでその後にオープン戦の機会を頂けたり、あるいは選手達の進路選択の幅を広げることに繋がったり、そういったチームの未来を見据えてとった行動だ。事実、2023年10月に当時我がチームが専用球場として使用していた坂東グラウンドにお招きしてオープン戦が実現し、そしてまた今週末15日(日)にも江戸川中央シニアさんとオープン戦が組まれている。あの日が無ければきっと今は無い。
もちろん当日朝の私の心は燃えていた。強いチームを目の前にして燃えないわけがない。勝てばジャイアントキリング達成となるだけでなく、秋季関東大会出場へも大きく近づく。世間の我がチームを見る目も変わる。チームが大きくステップアップすることは間違いなかった。大いなる挑戦を前に武者震いを抑えるのに必死だったくらいだ。でもその勝敗の前に、我々中学硬式野球クラブチームの指導者スタッフは、野球界の底辺を預かっている同志のようなものだとも思っている。
野球人口減少が叫ばれている昨今、時代の変化に伴って野球チームに求められることも多様化している。それでいて世間が野球界に抱く「旧態依然の体質」といった印象は根強く、未だに拭い切れていない。他スポーツの隆盛は著しく、首都圏で硬式野球チームを運営していくのは困難を極める。どのチームも部員獲得に苦労し生き残っていくのに必死だ。でもだからこそ、我々野球界の底辺を預かっている者達が協力し合い、野球を学ぶことで得られる付加価値を産み、他スポーツに無い魅力を世間に示していかなければならない。だからあの日、名門チームに学びに行かない手は無かった。あの日学んだことをその後の指導に活かしていることは言うまでもない。もちろん当時現役中学生だった選手達にも落とし込んでいる。
この度も墨田シニアさんの指導者スタッフの方々と沢山お話しをさせて頂いた。そうやって幾多のチームの指導者スタッフさん達から学びを得て今の東京和泉シニアがある。練習内容や采配について、あるいは選手育成に対する考え方、年間スケジュールや部費他のチーム運営費といったところまで、聞けることは聞けるだけ聞く(笑)。良いと思えばチームに取り入れるし、参考までに留めることもある。墨田シニアさんも選手獲得にご苦労されている様子だった。まだ偉そうに話せるほど我がチームも安定している訳ではないけれども、ここ3年部員が増えてきた経緯は話させて頂いた。
3試合目は我がチームから選手を派遣しての試合をお願いした。なるべく多くの選手をゲームで起用してあげたいという私の想いと、墨田シニアさんが「3試合全7イニングを自チームの部員だけでこなすのは体力的にも厳しい」というお話しがあったので、お互いの利害が一致したことで実施に至った。派遣した選手達は試合出場機会を得るだけでなく、他チームの選手達と交流することで新たな友達が出来たり、また自チームの選手と対戦する楽しみも出来る。私としては良い企画だったと思う。
3試合を通じて選手達はやはり楽しそうだった。見てるこちらも楽しくなる。「楽しくやって強くなる」が我がチームのチーム理念なので、楽しくなければ東京和泉が東京和泉でなくなってしまう。これからもより楽しく、そしてより強くなっていけるように頑張っていきたい。そして「野球がやりたい」と思ってもらえる子供が少しでも増えるように、東京和泉シニアからその魅力を発信していければと思う。