2025年7月6日(日)
オープン戦 対千葉北シニア 3対4 ● @千葉北シニアG
久しぶりに千葉北シニアさんとオープン戦を行った。今年1月に行われたオーシャン杯では対戦させて頂いたが、オープン戦となるとおよそ2年ぶりとなった。オーシャン杯で交流してからは、1年に1回程度は毎年お邪魔していたのだが、この2年はお互いの日程がなかなか合わずに実現していなかった。千葉北シニアさんのグラウンドは東関東支部大会他へグラウンド提供となるので、オープン戦の日程を合わせるのはなかなか難しい。この度も東関東支部の2年生大会の日程と重なり、午前中は3年生に2年生の相手をして頂くことになった。2年生は他会場で行われた2年生大会の試合を終えた後にホームグラウンドへ戻って来て、オープン戦第4試合で我がチームの2年生と対戦して頂いた。そこまでして日程調整して下さった千葉北シニアの須田さんには感謝感謝である。我がチームのようにホームグラウンドを持たないチームにとっては、そういった方達の配慮はとても有難い。
3年→2年→1年→2年の順番で、1日4試合を行った。通常より早めにグラウンドに到着して準備他を行ったこともあったが、この時期は陽が長いので4試合が可能だ。先々週で一旦区切りを迎えた3年生にも試合の機会が与えられ、個人練習する時間も設けることが出来た。2年生は午前中の第2試合で千葉北シニアさんの3年生との対戦になった。1学年上の投手のスピード感だったり、打者の飛距離や打球速度を体感するのはとても貴重な体験になる。同学年の対戦となった第4試合と比べ、第2試合は外野のポジショニングが明らかに深くなっていたことを実感出来ていただろうか?今はそういったポジショニングをベンチから指示しているが、ゆくゆくは自分達で判断してポジショニング出来るようになってもらいたい。
この度、オープン戦4試合を1日見ていて一番残念だったのが、最後のクールダウンの様子。みんなヘラヘラしていて特に何も感じていないように見えた。4試合で4敗したのにだ。第2試合はこちら1・2年生のチームで3年生を相手にしたのだからハンデはあったかも知れないが、相手のその3年生達はろくな休憩もとらずに酷暑のなか2試合続けて戦っている。その他の3試合は全て同学年同士の対戦である。0対6、1対4、6対8、3対4。第1試合を除けば3戦とも接戦である。第4試合に限ってみればサヨナラ負けだ。第2試合も2回のエラーが無ければ3年生相手に金星をとれるかも知れないゲーム展開でもあった。第3試合の1年生のゲームも途中までリードする展開で、これまで序盤でゲームを壊してしまっていたことから考えれば十分なゲーム内容であった。しかしトーナメント一発勝負の中学野球では、いくら好ゲームを演じようとも負けてしまっては、1点差負けもコールド負けも同じなのだ。
勝ち切れない僅かな差は、結果として大差となる。勝ち切るチームは次戦へとコマを進め、また緊張感のあるゲームから多くを学びさらにチームが強化される。勝ち進めば進むほどチームが強くなっていくのはその要素が大きく影響している。反対に敗者には何も残らない。次戦を戦う機会は失われ、モチベーションを維持することも難しくなる。
勝利の女神は細部に宿る。日々の習慣こそが試合の結果となって現れる。4戦の中で勝敗を決定づけるエラーは大抵スローイングのミスだった。正確に投げられないことが敗戦を招いた。もしそれを改善しようと思ったら、日々のキャッチボールを如何に意識高く行えるかということに尽きる。私は常々選手達に話している。「相手の口や鼻、耳などピンポイントを狙ってキャッチボールを行え」と。それが習慣化している人間と、アバウトに投げている人間では3年後に圧倒的な差になる。
『人は繰り返し行うことの集大成である。だから優秀さとは「行為」ではなく「習慣」なのである』とは、香川県宇田津町にある町民体育館の武道場に貼ってある言葉だそうだが、高松商業野球部の長尾監督さんが著された本の中で紹介されていた。その通りだと思った。我がチームの活動で例えるなら、週末の全体練習以外に自主練習をやり続けている選手は、いつしかそれが当たり前のことになり習慣化されていく。どこかで手を抜いている選手は、手を抜くことが習慣化され無意識のうちにその緩さが身体に染み付いていく。そんな意味になるだろうか?
先日とある小学生のお父さんから、「息子にピッチングを教えて欲しい」という相談を受けた。「私で良ければ」と引き受けたが、たった数時間程度では何かキッカケを与えることは出来ても、その子のパフォーマンスを劇的に変化させることなど出来ない。そんな魔法は私は持ち合わせていない。逆にこの世の中にそんな魔法が存在するなら教えて欲しい。結局はただひたすらに地道なことを積み重ねていくことでしか、確かな技術を習得することは出来ない。そして地道なことを繰り返し根気強く継続していけるように、人間的にも成熟していかなければならない。
我がチームの選手達は、「4敗」を恥ずかしいと思ってくれただろうか?悔しいと思って家に帰ってからも素振りしただろうか?我がチームの選手達には、相手がどんなに強者だろうと徹底的に負けることを嫌う選手であって欲しい。「これじゃダメなんだ」と気付き、日々の生活から見直すことを考えて欲しい。大好きなテレビゲームの時間を少し削ってでも、勝利に繋げる習慣を増やして欲しい。何も変えずにただ過ごしていても結果は何も変わらない。しかし小さなことを積み重ねることが出来れば、誰も想像しなかったような未来が訪れる可能性だってある。勝利への道は、日々の生活習慣によって築かれる。