2025年9月7日(日)

 

 2025リトルリーグ・リトルシニア合同開幕式 @江戸川区球場

 オープン戦 対大田シニア 0対10  ● @大田シニアG

 

 昨年は雨の為に中止になった合同開幕式。今年は天候に恵まれて開催に至った。東京のリトルリーグと東東京支部のシニアの選手達が一堂に会し、江戸川区球場にて行われることが毎年恒例となっている。異常なほど暑さが増している近年の夏の気候を考えたら、この開幕式の在り方も一考の余地があるのかも知れないが、リトル代表選手、シニア代表選手によるそれぞれの選手宣誓には胸を熱くさせられた。子供達が純粋に、そして真剣に取り組んでいる姿にはいつも感動させられる。大人になって擦れてしまった自分の心を恥ずかしく思う。

 

 開幕式後は大田シニアさんのグラウンドへ移動してオープン戦をさせて頂いた。運良く今秋は1、2回戦を勝ち上がれたのだけれど、その影響で今週は敗者復活戦のみ試合が組まれ我がチームは空き週となってしまった。例年だと敗者復活戦に回らない本戦組は毎週日曜日試合が組まれるスケジュールだったが、今年から組み方を変えたそうだ。初戦で敗れて敗者復活戦も1戦で負けてしまうと、開幕式前に大会を終えてしまうチームが出て来てしまうということで、その配慮によるものとのこと。それはとても良いことだと思うけど、グラウンドを持たない我がチームにとっては死活問題。日曜日は必ず公式戦が入る予定でいたから、空き週になることを知って慌てふためいた。「週末の予定が決まっていない」というのは本当に気が気じゃなくなる。

 

 手を差し延べて下さったのは大田シニアさん。我がチームと同様1、2回戦を突破して空き週になっていることから、我がチームの依頼を快く引き受けて下さった。今週末に3回戦が行われるわけだが、それも15日(月)の敬老の日に組まれている。14日(日)もまた活動場所が無くて、試合前日だからオープン戦を組むわけにもいかないし、そもそも大会中だから日曜日は試合会場としてグラウンド提供しているチームも多く、なかなか我がチームの活動を受け入れてくれるチームなど無い。本当にスケジュール調整は骨を折る作業だ。

 

 大田シニアさんとのゲームは完敗だった。ちょっとこの夏のオープン戦期間では見られていないほどのイージーなエラーが重なってゲームを壊してしまった。その原因はスローイングの不正確さによるもの。やっぱりキャッチボールの大切さを改めて痛感させられた。私はいつも選手達に、「ぼんやりとただキャッチボール相手に投げるのではなくて、相手の目や耳、鼻とかピンポイントを狙って投げることを意識しよう」と話している。しかし、選手達がそれにどれだけ意識高く取り組んでくれているかには疑問符が付く。この度のような結果が1試合でも起きてしまうようなら、その取り組みが甘いと言わざるを得ない。「やっています」と口で言うのは簡単だ。でも野球は嘘をつかせてくれない。日々のその取り組みが、習慣が、試合の結果として現れるからだ。

 

 大田シニアさんはシートノック時から野手が捕球をすると、スローイングを行う際に「キャッチボール!」と周りの選手達が声をかけていた。試合中も例えば内野ゴロが転がった際、内野手がボールを捕球してスローイングの体制に入った時に、フィールド内の選手もベンチにいる選手も全員で「キャッチボール!」と声をかけていた。恐らくは「ここからはいつもやっているキャッチボールと同じだよ」という意味なのだろうけれど、練習の時から同じことを積み重ねていくことで、試合でも同じメンタルでスローイングしやすくなる効果を感じた。やはり公式戦ともなれば暴投が怖くなってより慎重に丁寧にと縮こまりやすい。でも本来は逆で、練習の時により慎重に丁寧にプレーし、本番ではその練習で癖づけていることが自然に行えるようになっていないといけない。そのサイクルを生み出す方法として、一種のメンタルトレーニングになりうるアプローチだなと思わされた。その言葉を「キャッチボール」にするかは別として、我がチームでもぜひ取り入れていきたいと思った。

 

 大田シニアさんとの対戦は2021年の秋季大会以来およそ4年ぶり。オープン戦の機会を頂いたのはここ最近では記憶にないくらい遠ざかっていたと思う。大田シニアさんは3年生も今春の東東京支部大会でベスト4になり春季関東大会へ出場していた。この度の秋季東東京支部大会でも現在ベスト8に進出している。強さには必ず理由があるから、一度対戦して学ばせて頂きたいと思っていた。打撃力に優れ、キャッチャーは能力の高い選手だった。でも私が何よりも印象に残ったのは「キャッチボール!」の声。やっぱりオープン戦は色々なことを学ばせてくれる。自チームの選手の状態を確認出来たということも勿論だが、空き週となってしまいゾッとした割には、思わぬ副産物を手に出来たように思えて何だか嬉しかった。

 

 大袈裟かもしれないけど、やっぱり身に起こること全てに意味がある。一見ネガティブな要素として感じることも、受け取り方、考え方ひとつ、あるいは角度を変えて見ることでポジティブな要素に変わる。コールド負けしたことを正当化するわけじゃなくて、自分達の取組みの甘さに気付かせてもらえたと思い、今後の活動に活かすことが出来ればチームとして意義ある1日だったということになる。って言うかそうしなければならない。2戦勝ったからと言って浮かれてしまいそうなところを神様に戒めてもらえた感じ。このチームは「まだまだなんだ」ということを突き付けてもらえた。きっとこの経験は、次戦に良いゲームが出来る、そしてチームがより成長していける伏線になる。
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