2025年11月30日(日)
オープン戦 対庄和シニア @庄和シニアG 6対6 △
秋季東東京支部大会に敗れてから早くも2ヶ月が過ぎた。春の大会にリベンジすると誓い、それまでの4か月半をどう過ごすか?と新たなスタートを切ったつもりでいたが、もうほぼ折り返し地点まで来てしまった。果たして我がチームは僅かでもレベルアップしているのだろうか?
代表決定戦に3度敗れ、関東大会出場は叶わなかったが、選手達はある程度戦えることを実感出来たのではないか?と思っていた。何が出来て、何が出来なかったのか?春の大会でリベンジを果たす為には何をしなければならないのか?ということも、比較的想像しやすい秋季大会になったのではないか?と思っていた。私は秋の大会で活躍した選手に加え、まだまだポテンシャルを持っていながら十分に発揮出来ていない選手もベンチにいたので、そういった選手が発奮し、よりチームを活性化させてくれるのではないか?と期待もしていた。チーム全員が目標を達成しようと自らの意思で動いてもらえるように、オープン戦時はノーサインで戦うこととし、バッテリーの配球も、野手のポジショニングなども選手達に任せることとした。
しかし試合の内容はともかくとして、2ヶ月経ってもまだその熱量は上がって来ない。どちらかと言うと試合を「させられている」という感じが否めない。我がチームは専用のグラウンドを保有していない為、日曜日は必ずオープン戦になる。毎週試合が出来るというのは幸せなことのハズだが、それが悪い意味での「慣れ」に繋がってしまい、ただ試合を「こなしているだけ」になってしまっている。ワンプレーワンプレーに対する感情が薄く、成功しても然程嬉しそうじゃないし、無論、失敗しても悔しそうじゃない。つまり、試合をしていて楽しそうじゃない。
ノーサインで試合を実行している理由は、まずは「選手達自身で考え行動出来る人間を目指して欲しい」ということ。秋の大会のように配球もポジショニングも攻撃も、全てベンチのサインと指示に従ってプレーするだけでは、「言われたことしか出来ない指示待ち人間」になってしまう。来春・夏の大会はもちろんベンチからサインを出して戦うが、そこにどんな意味があるのかを選手達自身が理解していないと、その作戦の成功率も変わってくると思うのだ。
また、専用グラウンドを持たないとか、週3日の活動が限度とか、土曜日の登校日があるとか、県外のチームに比べると色々なハンデがある中で、何かアドバンテージをつくろうと思った時に、毎週オープン戦になる我がチームの活動環境をポジティブに捉え、野球というスポーツの競技性をよく理解した試合巧者なチームを目指す以外にないのではないかと考えた。だからベンチのサインで動くことよりも、「どうすれば試合に勝てるのか」と考えることを日常にして習慣付けたいと思ったのだ。
そしてそのように試合に勝つ為にどうするか?を自ら考える環境に置かれれば、より意欲も湧いてくるハズ。人に動かされるより自ら能動的に動いた方が楽しいに決まっているし、そんな意欲を掻き立てられるような環境を与え、選手達のレベルアップをはかる為に実践している。
それなのに、何故か淡々とこなすだけになってしまっている。あまり私の苦労をここに書きたくはないが、どれだけの時間と労力を割いてオープン戦を組んでいると思っているのか?毎週毎週オープン戦をして頂けるチームさんがあることがどれだけ幸せか?これまで沢山のOB達が一生懸命にプレーしてきたからこそ、多くのチームとご縁を築いて来られたのだ。その上に我々が立っていることを忘れてはならない。
そして誰もがいつかゲームに出られない日が来る。私自身も小学生の時はスター選手だったが、中学生になれば2番手投手という位置で苦い思いをした。高校では背番号1を背負わせて頂いたが、大学では箸にも棒にもかからない4年間を過ごした。試合に出られないということがどれだけ辛いことか。みんな経験しないと分からないことなのだろうけれども、今の東京和泉シニアの選手達はどれだけ恵まれていることか。2試合目や3試合目の出場に甘んじてしまっている選手はいるかも知れないが、それでも必ずゲームには出場することが出来る。でもそれは、自らが勝ち取っているわけじゃなくて、ベンチに出場させられているだけ。背番号やポジションは自ら勝ち取るもの、奪い取るものである。ベンチから与えられるモノではない。
また選手達は親御さんに車で送り迎えをしてもらって、そして朝早くからお弁当を作ってもらって、野球を頑張れる環境を整えてもらっている。それで頑張らないなど有り得ない。全力を尽くし切らないなど有り得ない。ノーサインで野球を覚えるとか、考えることを習慣付けるとか、能動的であるとか、そういうことも大事だが、まず大前提として、良いプレーをする為に、試合に勝利する為に全力を尽くす、相手に負けまいと気迫を持ってプレーする、応援してくれる人達に感謝の気持ちを持つといった、そういう気概が無いと全てが無駄になる。沢山の人の協力があってオープン戦が成り立っていることを忘れてはならない。
庄和シニアの選手達が「負けまい」として大きな声を出し、一生懸命に戦っている姿に感銘を受けた。「やっぱりこうじゃなきゃいけないよな」と。「我がチームの選手達は大前提を忘れているな」と思わされた。