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足利シニア01000001
東京和泉リトルシニア10000001
足利シニアさんの魂を感じました。ありがとうございました。

 私はこのオーシャン杯に参加して一番嬉しかったことは、この足利シニアさんというチームに出会えたことかも知れない。「熱くなれ」という東京和泉シニアの今年のチームスローガンを掲げて日々練習に取り組んでいるが、私が思い描いているチームの姿がまさに足利シニアさんの戦い方であった。ベンチの皆で元気を出して盛り上げて、心を燃やして戦っている。ピッチャーの投球がキャッチャーミットに収まる度に「オッケー!」「ナイスボール!」という声がベンチから上がり、牽制球でタッチする瞬間には「アウト!」という選手全員の声がグラウンド全体に響き渡る。投手も気迫を全面に押し出し、三振を奪れば「ヨッシャー!」と咆える。それも「声を出せ」と指導者に言われて無理やり出しているようには聞こえない。だから楽しそうなのだ。勝利という一つの目標に向かってベンチが一つになっている。私は「ああいう野球がしたい」といつも思っている。何故かといえばその方が絶対野球が楽しいからである。何の情熱の無い試合をしても、ただ消化するだけの試合をしても、ちっとも面白くない。「何が何でも勝つんだ」と馬鹿みたいに熱く戦った方が絶対に面白い。得るものも沢山ある。それを選手達に経験させてあげたくて、口酸っぱく言っているのだがなかなか伝わらない。

 実はこの日の朝、選手達は「5:30起床で宿舎前に集合」という時間に全員で寝坊して指導者を待たせるという大失態をした。前代未聞であった。前日の心の無い試合をしてしまうような心の甘さがそのまま出たような行動であった。そしてさらに「その失態に対して謝ってきたのはキャプテンだけ」という、人として筋の通らない行動が許せず、そして「全国大会に行きたいというのはやはり口だけか」と残念な気持ちでいっぱいで、私自身もモチベーションをどこに持っていけば良いのか苦労していた。

 しかし足利シニアさんに自然と目を覚まさせてもらった。ベンチにいて心が熱くなった。このチームと全力で勝負がしたいと思った。真剣にやっている人のエネルギーって凄いなって思った。欲を言えばウチの選手達にそうさせて欲しかった。いや、そうでなくてはならない。グラウンドに着いてからミーティングをして私に叱られて「元気出して頑張ろう」という気持ちは、アップの時から少しは感じていたが「まだまだ全然足りない」という思いだった。「失敗した後の行動が大事」といつも話しているが、もし少しでも私のその言葉が選手達に伝わっているならば、「監督を俺達のプレーでまた燃えさせてやる」くらいの気持ちでやって欲しかったのだが、東京和泉の選手のそのエネルギーはまだまだ弱かった。相手チームの戦う気持ちに監督の目を覚まさせてもらっている様では、そのくらいのエネルギーしか発揮出来ない様では、プレッシャーのかかる大会は勝ち抜けない。今日はたまたま引き分けという結果だったが、今の状態のまま夏の大会に臨んだら足利シニアさんには絶対に勝てない気がする。

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