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千葉北シニア00000505
東京和泉リトルシニア00000000
非常に貴重な経験をさせて頂きました。千葉北シニアの皆様、ありがとうございました。

 オーシャン杯最後のゲームとなった千葉北シニアさんは、昨年夏から新チームとして活動してきて数々の公式戦やオープン戦を戦ってきたが、今まで対戦してきたチームの中で最も強いチームだと感じた。素晴らしい左投手とそれを支える安定した守備力を兼ね備え、打撃においてもどうにも抑えられない飛び抜けた打者はいなかったが、自分の懐まで呼び込んでしっかりとしたスイングの出来る打者ばかりで、走れる選手もいて、走・攻・守のバランスが非常に良いチームであった。この二日間のオーシャン杯で4試合戦ったが、その中でもこの千葉北シニアさんと試合が出来たことは、選手達にとってとても貴重な経験になったのではないだろうか。

 この試合は打順を大きく組み替え、より攻撃的な布陣で臨んだ。もともと力のあるチームであることは知っていたし、普通にやっても勝てないだろうと思ったので少しギャンブルをした感じだ。しかしショートの守備を少し目をつぶろうと思って打撃を優先して起用した選手が守備で頑張ってくれた。また新しい打順には新たな発見もあり、今後もこれで十分戦えると一つ引き出しが増えた印象だ。

 前日も2試合戦い、投手もそんなに多くのイニングを投げさせられない(寒い時期だから無理はさせられない)と、継投策でいったが三番手がつかまった。0対0で迎えた6回、三番打者から始まる厳しい場面であったことは間違いないが、そこを抑えきれない弱さが彼にはある。

 グラウンドであまり気持ちを表に出さない性格であることは分かっているが、男ならもっと欲を出して「これだけは誰にも譲りたくない」というモノを持つべきだ。彼は一年生大会の時は背番号1を背負っていた。昨年の夏の大会でも二年生としてマウンドに上がり、一つ上の学年の選手相手に堂々と投げ抜いた。しかし今は同級生に背番号1を譲り、他のポジションでもレギュラーとして試合に出ることが出来ていない。背番号は二桁だ。柔らかい肘の使い方が生む球持ちの良さや打者が嫌がる投手特有の間とリズム、低めに集められるコントロール、どんな場面でも表情を変えずに淡々と投げられる精神力など、投手としての才能をしっかりと持っている。打撃においてもボールを芯で捉えるミート力には非凡なモノがあり、全体的にセンスを感じる選手なのだが圧倒的に身体の力が足りない。サイドハンドからのスライダーを生かすためにもインコースへ押し込むストレートが必要で、その課題はずっと彼に言い続けているのだが、本人が本気でそこを改善しようとしていない。無理をしてでもたくさん食べて、体重を増やし、トレーニングをして身体を大きくする。それも人に言われてではいけない。監督・コーチや親に言われてご飯をよそってもらうのではなく、「苦しいけど頑張ってもう半分だけでもご飯を食べよう」と自らおかわりするようにならなければいけない。食事が喉を通らなければプロテインなどのサプリメントを飲んでみることも一つの方法だろう。やらなければならないことは明確のはずだが、なかなか頑張ろうとしてくれない。それは本気で背番号1を背負って、東京和泉を背負って投げようと思っていないからだ。中途半端な気持ちで毎日を過ごしている人間では、本気でやっている人間には到底かなわない。千葉北シニアの選手は本気の選手の集まりだ。人数も多く、自分自身で努力をしなければレギュラーとして生き残っていけない。そんな環境の中で戦っている選手が相手では、1イニングで5点奪られても不思議ではない。その自分の甘さにそろそろ気付いてはくれないだろうか。いつ心を変えてくれるかとずっと待っているのだが、何も変わらないままもう8ヶ月が過ぎた。才能があるのにとても勿体無い時間を過ごしてしまっている。最後の夏の大会はもう4ヶ月弱でやってくる。その時に後悔しない毎日を過ごしておいて欲しいのだが、今のままでは到底夏の大会のマウンドには上げられない。「夏の全国大会出場」をチームの目標にしている以上、その意識をちゃんと持っている選手で戦わなければならない。もっと言えば、試合に出ていようが出ていまいがその意識を全員が持っていなければその目標は達成できない。自分の置かれている立場を認識し、自分のやるべきことに本気で取り組んで欲しい。どうせやるなら中途半端にしないで欲しい。今からでも遅くない。夏の大会までのたった4ヶ月の間だけでもいい。本気の毎日を過ごした時の景色を彼に見て欲しい。

 

 二日間のオーシャン杯の戦いを終えて感じることは、「まだまだ東京和泉シニアの選手の意識レベルが低い」ということだ。「春の関東大会出場」「夏の全国大会出場」という大変な目標を掲げてはいるものの、それを達成するための本気度が弱く甘い。目標が目標になっていない。ぼんやりと夢物語を浮かべているだけだ。それが今大会の3敗1分という散々な結果になったのだと思う。「一生懸命やっていない」とは言わない。少しずつではあるが心が変わり始めている選手も中にはいる。しかし今のままでは到底目標は達成出来ない。例年に比べると適材適所にそれぞれ能力を持っている選手はいて、その目標を達成出来るだけの可能性を秘めているチームではある。しかしその心になっていない。「本気」「真剣」という言葉の意味を理解出来ていない。「どうやれば良いのかを知らない」と言った方が彼等の姿に近いだろうか。私達指導者側から見れば「これくらいやれば十分だろう」と満足し、妥協し、自己限定しているように見える。もっともっとガムシャラになってほしい。二年生にとっては最後の4ヶ月だ。この4ヶ月間だけでも死にもの狂いでやればきっと道は開ける。彼等に最も足りないのはそこだ。まだまだ中途半端である。そこに本当の意味で気付けた時、彼等のチームは一気に前に進める気がする。

 上に書いたことは精神的なことばかりだが、技術的な面においての課題も多く見つかった。投手のクイックモーション、フライ捕球練習の不足、追っかけるばかりで呼び込めない打撃、バント練習の不足など、気付かされることは沢山あった。小さな大会であっても公式戦という試合を経験すると、選手も含め指導者も考えさせられるし貴重な経験になる。よく高校野球で勝ち進めば勝ち進むほど強くなるというが、試合をする度に課題が見つかりそれを克服しようとするからなのではないかと思った。初日に2連敗して各ブロックの最下位チームのブロックに入ったはずの2日目だったが、足利シニアさんと千葉北シニアさんと試合が出来たことは本当に良かった。そういう意味ではまだまだ運に見離されていないとも言える。ここで負けたことにも意味はあるはずだ。それを生かすも殺すも今後の取り組み次第である。選手達の本気度をどこまで上げられるか、勝負の4ヶ月間を迎える。

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