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東京和泉リトルシニア01001
江戸川中央シニア346×13
江戸川中央シニアの皆様、ありがとうございました。もう一度鍛え直します。

 春の大会の初戦から江戸川中央シニアさんという、毎年全国大会に出場し全国制覇も成し遂げている超名門チームと対戦することになり厳しいクジ運となったが、逆にそういった強いチームと試合が出来ることをとても楽しみにしていた。序盤、投手を中心にしっかり守り何とか少ない失点で我慢して粘っていきたいとゲームプランを立てていたが、初回から崩れてしまった。そしてその初回が全てであった。初回の攻撃。一死から二塁打と死球で一・二塁のチャンスを作ったが、四番が併殺打に倒れ先制の絶好のチャンスを潰した。反対に初回の守り、一死一・三塁とチャンスを作られ四番にスリーランを打たれた。相手が格上の場合、「あれっ?ちょっとやばいかも…」って相手が焦るような展開に持ち込まなければ到底勝ち目は無い。その展開に持ち込めなかったのはもちろん私の采配が悪かったということだが、先発投手としてマウンドに上がり、尚且つ四番に座った今のチームの中心選手がこの試合の流れをつくることになってしまった。

 彼は一つ上の学年の夏の大会から先発のマウンドを任されて来た投手であり、四番にも座ってきた。新チームになってからは彼が原因で負けたという試合はオープン戦も含めて一度も無かったように思う。他の選手が結果を出せていない時も、ただ一人安打を放ち、投手としてもゲームを壊すことは無かった。しかしだからこそ「練習をサボる癖」があった。生まれ持って体格に恵まれている為、大した努力をしていなくても結果を出して来れてしまったからである。時折話しをしてツツいても聞く耳を持っていなかった。「俺は結果を出している、それなりに練習もしている」という思いがあっただろう。そしてまた「その程度の練習しかしていなくても、彼を追い抜けるような、ライバルとなるような選手がチーム内にいない」というのも彼の成長を妨げているところでもある。江戸川中央さんのようなチームにいれば、彼くらいの選手は当たり前のようにいて、レギュラーをとる為には努力するしかない。しかし今の東京和泉シニアではどんなにミスをしても試合に出ることが出来てしまうし、ある程度の結果は出せてしまう。だからなかなか「目の色を変えてやる」という心になりにくい。

 しかし「いつか痛い目にあう時が来るだろうね」「そういう時が来ないと変われないんだろうね」と、コーチ陣と去年からずっと話していた。「その日がとうとう来た」という印象を受けたゲームとなった。ここが一流になれるか二流のままで終わるかの分かれ道だ。あの平成の怪物松坂大輔だって、高校二年生の夏に甲子園を逃したところから伝説が始まっている。才能のある人間が努力したらきっと誰にも負けない。「このくらいやっておけば良い」と満足して妥協するのではなく、貪欲に「もっと上手くなりたい」「絶対次は江戸中に勝ってやる」と反骨心のみで毎日を過ごしてくれたらなと思う。

 力を今ひとつ出し切らせてあげることが出来ずに大敗を喫してしまったのは紛れも無く私の責任だ。しかし春の大会には幸いにも敗者復活戦がある。この一週間でチームをたて直し、来週は何とか勝たせてあげたい。彼らの目標にまず一歩近づけるように良い準備をしたい。

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