1234567TOTAL
杉並シニア00100001
東京和泉リトルシニア002200×4
杉並シニアの皆様、ありがとうございました。

 先週の東板橋戦の後もここに書いたが、公式戦は結果が全て。特に先週の日曜日の午後から「来週はどんな無様な試合内容でも構わない。試合が終わった時に一点勝っていればそれでいい」と選手にも話していたので、4対1で勝利したことに関しては選手達に素直に「おめでとう」と言いたい。しかし試合中のミスや反省すべき点はいくつもあって、それを見過ごすわけにはいかない。「関東大会出場」が今の選手達の目標である以上、あと二つ勝たなければいけない。次は東京神宮シニア。全国屈指の強豪チームである。今回の杉並戦のようなミスをしていたら相手にならない。しっかりとそれらを振り返っていきたいと思う。

 まず初回、先頭打者のショートゴロをエラーし出塁を許した。これは最も反省すべき点である。通常野球のチームというのは、初回の攻撃が一番集中力が高まっている。体力気力ともにガソリン満タンの状態だからだ。一番エネルギーのある攻撃ということになる。そして初回に先制していい流れをチームに呼び込みたいと誰もが思っている。打順もそれが出来るように組むものだ。1番に足の速い選手をおき、進塁させる能力を持っている選手を2番、チームで最も打力のある選手を3、4番におく。だからとにかく先頭打者をアウトにとりたい。そんな中で打ち取ったハズの打球であったにも関わらず、エラーで出塁を許してしまうのは致命的である。最も相手を乗せやすいし、そして守りづらく、流れを悪くするワンプレーである。さらにセカンドゴロ併殺打でピンチを切り抜けられたかに思われたが、セカンドからの送球がショートバウンドになりそれをファーストがおさめきれずに併殺崩れで塁にランナーを二人残した。取れるはずのアウトを取れなかった後には得てして長打を打たれるというのが野球の流れの常である。初回のこの守りだけで二つミスが起きている。先週と同じように3~4失点してもおかしくない流れであった。たまたま相手打線の打力が弱かった為に0点で切り抜けられたが、強いチームが相手ではこの回で勝負を決められてしまう。

 その裏の攻撃、一死二塁のチャンスを作りながら3番が見逃し三振、4番のライトフライで先制出来なかった。プロの世界で多くの球種がある中、高度な読み合い騙し合いの駆け引きが存在する中での見逃し三振はあり得るかも知れないが、中学生の野球でのチャンスでの見逃し三振は痛い。流れがプツリと切れてしまう。

 3回表、一死からヒットと盗塁で一死二塁のピンチを迎えた。しかし次打者のピッチャーゴロでランナーが飛び出しアウトをもらったかに見えたが、セカンドのベースカバーの遅れ、ピッチャーの送球の遅れが重なり結局フィルダースチョイスでランナーを生かしてしまった。そして二死からのファーストゴロをファーストが後逸しセカンドランナーの生還を許した。相手が「アウトをあげる」と言ってくれているのに、「アウトいらない」と言って先制点をプレゼントしてしまったような失点の仕方であった。

 3回裏、相手の四球でチャンスをもらい、スクイズと犠牲フライで逆転に成功した。取られた後にすぐ取り返せたのは良かったが、さらに追加点のチャンスがあった。ここのところ打撃が不調な4番に送りバントを命じ、その前の守りでエラーをして先制点を相手に献上してしまったファーストの5番の選手に賭けた。敢えて取り返すチャンスを与えたかったという思いの方が強い。しかし敢え無く三振に終わった。ここで決めきれないのもまた弱さである。

 4回裏、またしても四球からチャンスをつくり、9番のライトゴロの間に一点追加。さらに1番打者が右中間への良い当たりを放ち、センターが捕球し切れずタイムリーツーベースとなって差を3点に広げた。しかしベンチに向かってガッツポーズをした次の瞬間、隠し玉にあってセカンドベース上でアウトになってしまった。本人は「ベースから離れていない」と言っていたが、審判がそうジャッジしたのであれば仕方がない。しかし追加点をあげた後にさらに2、3、4番と中軸を迎えていくところだったので、こちらは押せ押せムード。守る方にしてみてみれば一番キツかった場面であった。あそこで流れを切られてしまったのは痛かった。あそこで決めたかった。

 5回裏、2番から始まる好打順。6回表の相手チームの攻撃も2番から始まることが分かっていたので何とか5点目を取って4点差にして残り2イニングの守りに備えたかった。相手打線を考えた時に3点だとまだ不安だが、4点なら追いつかれないという確信があったからだ。その先頭の2番打者が四球を選び出塁し追加点の絶好のチャンスを迎えた。がしかし牽制死でチャンスを潰してしまった。送りバントのサインであったにも関わらず、第二リードを焦って飛び出してしまった。この回から相手投手が左投手に代わっており、スチールのリスクを冒すよりもきっちり送りバントで進塁させようと思っての作戦であったのに、さらに「左投手の時は第二リードを送らせて良い」と毎週毎朝走塁練習をしてきたのに、私のそういう思いが伝わっていなかったのか敢え無く牽制死となってしまった。こうなることが怖いから毎朝練習している。口酸っぱく言っている。この牽制死で朝の何気ない走塁練習の大切さ、毎週毎朝やっている意味をよく理解してほしい。もう一つはやはり試合の状況の理解である。その時のイニング、点差、打順などから今、何がしたいのか?いつも盗塁のサインが出ているのに何故この時はバントなのか?その作戦(サイン)を読み取る力。これがあれば第二リードを焦ったりしない。「あと1点取ればほぼ勝てる」「送りバントで二塁に行って4番、5番で勝負だな」。そういったようなことを塁上で頭の中で整理出来るようになれば走塁ミスをする可能性は低くなる。「野球を学ぶということは走塁を学ぶということ」(1/22 江戸川ポニー戦参照)とはまさにそういうことなのである。

 何回だったか忘れてしまったが、ファーストゴロの時にピッチャーのベースカバーが遅れて内野安打にしてしまった場面もあった。これも毎週やっている練習で、ピッチャーは自分の左に飛んだ打球に関しては無意識に瞬間的に一塁ベースに向かって走っていないといけないプレーなのだが、これもまだどうやらカラダに染みついていないようだ。反復練習の不足ということか?結構やっているつもりなんだけどなぁ~。ただ今日は先発投手としてよく投げてくれた。先週の頭から「来週先発させるから完投してくれ」と告げていたが、実践してくれた。たぶん公式戦初完投勝利だろう。あまり肩肘に負担をかけないよう長いイニングは投げさせて来なかったが、昨秋から「1ヶ月に1イニングずつイニングを延ばしていこう」と彼に話しながらやってきた。そして3月になった今月は「6~7イニング」と設定していた月だ。暖かい気候も味方してくれた。しかしこれくらいで満足してもらっては困る。まだまだ彼にはやってもらわなければ。まだスタートラインに立てたくらいと思ってもらわなければ。

 見逃し三振やチャンスでの凡退は仕方ないにしても、防げるであろうミスはここに挙げただけでも7つある。これをせめて3つまでにおさえることが出来ていれば、コールドで勝てていてもおかしくない。そのくらいの力の差はあったように思う。とはいえやはり勝ったことによりまた来週公式戦を戦えるチャンスをもらえた。こんなに長文になって冷静に試合の反省が出来るのも、ある意味勝ったからこそ出来ることでもある。次は敗者復活3回戦。この春の大会4戦目となる。1戦目より2戦目、2戦目より3戦目と徐々にだが内容は良くなってきてはいる。次戦は全国屈指の強豪チームだ。今のチームで出来る最高のゲームを次にぶつけたい。土曜日が登校日になる選手が多いので、月、火、木、金の家での過ごし方がとても重要になる。今の自分には何が足りないのか。勝つためには自分達はどんな準備をすれば良いのか。よく考え充実した一週間を過ごし、万全の状態で日曜日を迎えてほしい。

ページ最上部へ戻る