1234567TOTAL
葛飾シニア10040005
東京和泉リトルシニア00013026
葛飾シニアの皆様、ありがとうございました。

 0-5から逆転して6-5でサヨナラ勝ちしたことよりも、試合の序盤に守りのミスが重なり0対5とされてしまったことをより深く反省しなければならない。この試合で投手が与えた四球が8、野手の失策が2、記録に残らない失策が2。合計で12個相手にヒットをプレゼントしてしまったようなものだ。よく失点5で済んでいる。要所で踏ん張ったといえば聞こえは良いが、相手の打力の弱さに助けられた感は否めない。野球は失敗するスポーツだ。だからこそ如何にしてその失敗を少なくするかが勝敗を決めるポイントである。12個もミスしてしまってはなかなか勝てない。そして今の3年生であればそれを半分以下に減らせる力は十分に持っている。

 試合の序盤、どうも自信無さげにプレーしていた。「打てなかったらどうしよう」「エラーしたらどうしよう」「打たれたらどうしよう」という負のイメージばかりが先行してグラウンドに立っているように見えた。もっと自信を持ってプレーをして欲しい。私が選手時代に指導者からよく言われたのは「練習中は自分が一番下手だと思って練習しろ。試合は自分が一番上手いと思ってプレーしろ」である。うちの選手の中にも小学生時代に同じようなことを言われた選手もいるのではないか。先程も書いたように野球は失敗するスポーツだ。良い打者でも3割。10回打席に立って7回は失敗するのだ。その7回の失敗を恐れていたら何も出来ない。エラーをしたとしてもそれはもう仕方がない。また練習して上手くなろうと思えばそれで良いのだ。その心の持ち方だけで全然動きも変わってくるハズだ。幸いにも1回戦を突破したことで来週も試合が出来る。相手は今年の春の大会でコールド負けを喫した東京神宮シニア。あの時出来なかった弱者の強者に対する戦いのやり直しだ。3年生最後の大会だ。何かに怯えておどおどしてプレーするのではなくて、思い切ってプレーしてぶつかっていって欲しい。

 とはいえやはり0対5から逆転してサヨナラ勝ち出来たことは、それはそれで力が付いてきているとも思える。相手投手はボールが速く変化球も切れる投手だったので、その投手を打ち崩せたのは夏の大会後も練習を続け、バットを振ってきたことがやはり力になっているからなのだろう。特に嬉しかったのはこの試合で4番で起用した選手の活躍だ。1-5から3-5に迫る2点適時二塁打を含む3安打は4番の責任をしっかりと果たしてくれたと言える。彼は夏の大会までレギュラーとして試合に出ることが出来なかった選手だ。入部してきた時は一番先に辞めてしまうのではないかと心配するくらい、走れなかったし、正直何も出来なかった。しかし彼は3年間一生懸命練習していた。夏の大会が終わった後も、毎週やるトレーニングで手抜きすることなく一生懸命声を出して頑張っていた。コツコツ積み上げてきたものがようやく少しずつ花開き始めている。野球の神様は努力し続けている選手には必ずこうやってご褒美を与えてくれる。特に公式戦のようにプレッシャーがかかる場面では、コツコツ小さな努力を積み重ねている選手こそがしぶとく結果を残す。それを象徴するようなゲームであったように思う。やはり練習は嘘をつかない。試合での結果は3年間の練習での姿そのものだ。

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