1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | TOTAL | |
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東京和泉リトルシニア | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
東京和泉シニア3年生 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | × | 1 |
楽しみにしていた荒川シニアさんとのオープン戦が朝のゲリラ豪雨により急遽中止になってしまった。現在東東京支部でトップクラスの力を持つ荒川シニアさんを相手にどれだけのゲームが出来るかと、私自身も1つ目標にしていた。その為土・日・月の3連休のうち日・月とオープン戦を組むチームも多いと思うが、あえて土・日は練習とし荒川シニア戦に全力を注ぐ準備をした。それだけに中止になってしまったのは惜しかった。炎天下の中、魂が震えるようなゲームを期待していたのだが…笑
土・日と練習が続いていたので3年生と1・2年生の紅白戦を行うことにした。結果は1-0で3年生が勝利した。1・2年生は惜しくも敗戦したものの、この時期の3年生を相手に7回で1点しか失点しないのは、バッテリー中心に守りが安定していると言える。そこは立派だが、しかしその1点は防げた1点であったし、6回、7回と得点出来るチャンスがあっただけにこれで満足はして欲しくない。勝てなかったのは何故なのか?勝つ為にはどうすれば良かったのか?それを反省し次に生かさなければ紅白戦をやった意味が無い。とことん「勝ち」にはこだわらなければならない。
4回に失点してしまった場面。8番に1死から右翼線に2塁打を打たれ、次打者時にワイルドピッチ。そして1番にタイムリーを許した。まず8番にカーブを右翼戦に2塁打されたこと。序盤から「変化球が多いな」という印象だった。「3年生相手に力勝負は危険だから」とか、あるいは「変化球でストライクをとる」といった考えや課題のもとにそのような配球になったのなら良いが、例えそうであったにしても8番に座る打者にはストレート勝負が基本で良い。そしてさらに言うとその右翼線を抜かれてはいけない。0-0で迎えた4回裏の1死走者無しという場面であったのだから、シングルOKだが長打は許したくない場面だ。そういったことを考えてポジショニングしていれば2塁打にはされずに済んだかも知れない。シングルで止めていれば、送りバントをあまりしない傾向のある現代野球を考えると、次の9番打者で併殺打でチェンジという芽が出てくる。さらに2塁への進塁を許さなければ2死1塁で1番打者を迎えられる。つまり長打さえ許さなければ失点しないということになる。
6回表の攻撃。1死から1番打者が内野安打で出塁した。この時、2番打者がセーフティバントを敢行。打者走者は生きることが出来ず2死2塁となった。3番が倒れて結局この回は無得点に終わる。ここは盗塁で勝負して欲しかった。新チームでトップクラスに足の速いランナーが出塁したのだ。3年生のキャッチャーが相手とはいえ決して強肩捕手というわけではないし、投手もサイドハンドで牽制やクイックモーションがそれほど速い投手ではないのだ。それに例えそこでアウトになり2番が倒れてこの回の攻撃が終わったとしても、最終回は3番からはじまるのだ。是非勝負して欲しい場面であった。
7回表の攻撃。先頭の4番打者がヒットで出塁する。ここで5番打者が送りバントをして1死2塁とした。この作戦は間違いではない。最終回で1点差。まずスコアリングポジションに走者を進めるというのがセオリーだし、結果6番・7番が凡退しての敗戦に終わったが、どちらかが1本出していれば同点に追い付けるのだ。悪い作戦ではない。しかし守る側からすれば5番に打たれる事の方が嫌である。何故なら確かに送りバントで1死2塁とされたら「一打同点」のピンチだ。しかし逆に言うと同点までで済むのだ。裏の攻撃が残されている3年生チームにとってみれば、同点までで凌げれば最終回にサヨナラというシナリオも描ける。しかし打たれて繋がれて無死1・2塁とされてから送られて、1死2・3塁とされたら「一打逆転」となる。さらにサイドハンド対左打者という圧倒的に打者有利な状況も含めて考えれば、「無死1塁から強攻」という策が最も得策だったのではないかと私は思う。もちろんこれが正解ではない。強攻するということは併殺打の可能性もあるのだ。送りバントが正解という人ももちろんいるだろう。イニング、点差、投手と打者の力関係、後続の打順などを考えて最も可能性の高い作戦を考えていかなければならない。
6回と7回の攻撃に関しては、実際の試合では監督とコーチが相談しながらサインを出していく。しかしそのサインには必ず「このように攻めていきたいんだ」というメッセージが込められている。その意味を理解しながらプレーするのと、ただサイン通りにプレーするのとでは成功する可能性すら違ってくる。自分が何をすべきかが分かっていればその準備が出来る。実際にプレーする選手だけでなく、ベンチが理解していれば必要な情報を声で伝えることが出来る。一球一球状況がめまぐるしく変化する野球において、そういった考える力、先を読む力は必須な能力だ。そういった力を養う為に敢えて「サインを出さない」というゲームをオープン戦での2試合目などを利用して行っているのだ。荒川シニアさんとのゲームが中止になったことは残念であったが、この紅白戦もとても意義があったように思う。より意義あるものに出来るかどうかは、何を感じどう練習していくかである。それはもちろん、3年生とさらには私も含めてである。