1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | TOTAL | |
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東京和泉リトルシニア | 2 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 4 |
オール沼南 | 4 | 4 | 1 | 0 | 0 | 0 | × | 9 |
ヤングリーグ所属で40年の歴史を持つオール沼南さん。我が東京和泉シニアの前身である東京ニュータイガース時代は同じリーグに所属していた為よく試合をした。当時私は中学生で現役選手として試合に出場していた。現在1年生の選手のお父さんに私の1つ上の先輩がいて、同じチームメイトとして一緒に戦った思い出が懐かしい。
そんな私の個人的な感情は別としても歴史ある名門チームとのオープン戦を楽しみにしていただけに、新チームのオープン戦として最も悪い内容のゲームとなってしまったことは残念であった。その原因を作ってしまったのは間違いなく先発投手である。確かにこの試合はエラーや走塁ミスなど、今までのオープン戦では見られなかったミスが多くあり、一見先発投手だけが悪いわけではないようにも見える。しかしそういったミスが出てしまう流れをつくってしまったのが先発投手なのである。四死球やワイルドピッチでピンチを招き、タイムリーを打たれる。四球を出さないまでもボール先行のピッチングでリズムが悪い。これでは守りにリズムが生まれずエラーも出やすい。結果攻撃にも良い影響を与えない。野球において投手というポジションはそれだけ重要なポジションなのだ。試合の勝敗を全て背負ってマウンドに上がらなければならない。今の2年生投手にはその覚悟が無い。まず左腕であるということ、そして回転の良いストレート、キレが良く変化量の大きなカーブ、抜けの良いチェンジアップなど、それぞれのボールだけ見れば東東京を代表するような投手になれる可能性も十分に持っているが、「チームを背負って自分が全国大会に導いてやるという覚悟」、「何としてもゼロに抑えてチームを勝利に導いてやろうとする気迫」、そういった思いの強さ、熱さが圧倒的に足りない。この日ご指導に来て下さった我がチームの臨時コーチはこの試合の彼のことを「軽い」と表現した。その通りだ。覚悟を持って練習をしていないし毎日を過ごしていないから、この試合のように1つ上手くいかなくなると立て直せない脆さがある。これでは背番号1を渡してチームの命運を背負わせられない。公式戦はトーナメントだ。1度失敗したら終わりなのだ。投げてみなければ分からない今の状態の彼に託すくらいなら、気迫を全面に押し出して投げる1年生投手2人に託して負けた方がよっぽど後悔しない。
野球はスポーツである。だから基本楽しんで良いハズだ。私自身、野球というスポーツに魅せられてどハマリしてる一種の変人だ。野球が面白くて好きで好きで仕方が無い。「こんなに面白いスポーツが他にあるのか」と思うくらい面白い。その本当の面白さ、奥深さ、そういったものを我がチームの選手達に伝えたい。十二分に野球を楽しんで欲しい。でも同時に男と男の勝負の世界でもある。勝負事は勝たなくてはそれこそ面白くない。「勝ち」にはとことんこだわる男でもいて欲しい。負けてヘラヘラしているようなヤツは男じゃない。結局日本社会は自由競争社会なのだから、負けることを嫌わない人間に育ってしまったら大人になって社会に出た時に苦労するハズだ。それから「野球を通じて人間的成長」っていう人もいるしそういった野球も素晴らしいと思うし否定する気はさらさら無い。しかしそれが先行するのは私は少し違うと考えている。そういった副産物は真剣に勝つことを目指した者にだけのみ与えられるものなのではないだろうか。「負けても野球を通じて人間的成長が出来たからそれでいいじゃん」て言ってたら、「負けて良い」ということになってしまう。勝負事や競争に負けることを正当化することはしたくない。逃げ道をつくってはいけない。とことん負けず嫌いじゃなきゃ野球なんかやってられるか。私のこの熱い思いを選手達が超えて来るようじゃなきゃデッカイ結果は得られない気もするが、それは多分無理だろう。超えられるものなら超えてみやがれ。