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東京和泉リトルシニア011024311
所沢中央シニア00101215
所沢中央シニアの皆様、ありがとうございました。今後とも宜しくお願い致します。

 先週の新座市長杯優勝戦でコールド負けを喫した相手。リベンジの思いで試合にのぞんだ。試合のポイントは抜群の打撃力と走力を兼ね備えた所沢中央シニアの攻撃力を、どれだけ封じられるかというところだと考えていた。その点先発した2年生投手がストレートの走り、変化球のキレ・コントロールともに安定していてしっかりと試合をつくってくれた。あの強力打線を相手に5回2失点なら合格点をあげられる。これくらいの投球をしていれば秋の東東京支部大会でも十分に抑えられる。自信を持ってほしい。ただ、3回表の攻撃から裏の失点につなげられた場面は反省しておいてほしい。

 自ら併殺打を打って1死満塁のチャンスを逸し、そして先頭打者に不用意に高めのストレートを投げてヒットを許してしまった場面。「得点した後の回の先頭打者は必ずとらなければいけない」というのは野球の1つのセオリーだ。まして満塁から併殺打でピンチを切り抜けたあとだ。流れが相手チームに傾きかけている。初球の入りは変化球にするか、ストレートも「ボールになっても良い」くらいの気持ちでコースに投げる慎重さが無ければならない。大事なのはそういう気持ちでマウンドに上がったかどうかである。「この回は点とった後だし、しっかり抑えてより流れをこっちに持って来るぞ。特にこの先頭バッターは出しちゃダメだ。絶対にアウトにするぞ」という気持ちでバッテリーがいるかということである。そういう気持ちで配球を考えた上で投げて、それで打たれたら仕方ない。ピッチングの中にもそういったゲームの肝となる場面がある。この日投げた5イニングの中で3回と5回の失点はいずれも得点した後の回の失点である。5回は守りのミスが原因となってもいたので全て投手の責任という訳でもないが、試合後のスコアーブックを確認し自分が失点してしまったのはどんな場面であったか、どうすれば失点を防げたのか、そういったことを振り返ると試合の肝となる部分が見えてきて次の投球時に生きる。プロ野球の世界でもエースと呼ばれる投手はそういった試合の流れを読み、ここという場面でギアチェンジしてくる。圧倒的な球威や変化球のキレ、そして精密機械のような制球力に加えてやはり頭を使って投げているのだ。

 この日の投球で良かったのは変化量を小さくしたカーブだろう。身長が伸びたせいで今までのカーブの変化量が大きくなった為にストライクをとるのに苦労していた。しかしこの日はそのカーブを意識的に小さくしたのではないか。変化量が小さくなればコントロールはしやすい。そのボールでカウントもつくれて勝負球にもなっていた。打者にとって邪魔な球になるからストレートにも詰まる。今後はこの小さなカーブと大きなカーブを使い分けられるようになったら尚良い。そしてもう1つ注意したいのはこの変化球に頼らないこと。私は変化球を投げることが逃げだとは思わない。変化球を武器にする投手がいて当然だし、変化球を投げているうちにストレートが良くなることだってある。私は色々な変化球を投げてみたり挑戦してみたりすることに何の抵抗もない。ただ、頼ることは良くない。そしてその変化球を投げることによってその投手のストレートが悪くなる場合は、その変化球は「合っていない」と考える。この試合に先発した2年生投手はストレートも決して悪くない。と言うより良くなってきた。身体が大きくなりキレと力が出てきた。そのストレートもしっかりと武器にしてほしい。どこでどのように投げたら「頼る」ということになるのか、そして変化球を投げることによって身体の動き方が悪くなってストレートが走らなくなったりしないように、それは私が注意して見ていかなければならない。

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