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東京和泉リトルシニア214301011
東京青山シニア00000000
東京青山シニアの皆様、ありがとうございました。来年のオーシャン杯でもお世話になりますが宜しくお願い致します。

 6月に大腿骨を骨折し長期戦線離脱していたキャプテンの復帰戦となった。しかし実はまだ完治しているわけではなく、むしろリハビリ中の為トップパフォーマンスとは程遠い状態にある。まだ少し早いというのは承知の上で「スライディングはしない、無理はしない」などの条件付で試合に出すことにした。ここ最近の彼の「早く復帰して試合に出たい」という思いの強さと、その行動力に押されたカタチだ。4イニングで交代させたが、最初の一歩としてはまずまずやれていたのではないか。

 彼が4番に座ることでやはり打線に1本軸が通り、打線が「線」になる印象だ。レギュラーショートだった選手も今月頭から復帰し、ようやく秋の大会前に思い描いていた布陣に近いオーダーで試合が出来るようになってきた。打線が充実してきたことでよく繋がり、大量得点出来たところは良かったのではないか。守りにおいてはいくつかミスが出ていた。しかしそのミスがあったにも関わらず1試合通じて無失点で完封しており、大量リードもあったせいでそのミスがクローズアップされにくくなったのが心配である。レベルの高い相手と試合となった場合は1つのミスが命取りになる。レフトの打球判断ミスによりヒットを許してしまったシーン、ライトゴロをとれる場面でファーストがバックホームの中継に入りファーストベースを空けてしまったシーンなど、とれる筈のアウトをとれないと、大量失点あるいは「負け」に直結する失点に繋がる可能性がある。本来オープン戦ではこういったミスが出た時に、そのミスが原因で失点し負けた方が良い。そうなればそのミスをしっかりと反省し、次に同じミスをしないようにと自らを戒めることが出来るからである。しかしこの試合のようにミスをした筈なのに失点せず、さらに大量得点で圧勝してしまうとそのミスを忘れがちになってしまう。毎週のように選手達に話しているが、来年の目標は「春関東1勝、夏4勝」である。この目標を達成する為にはそういったミスをしないチームを目指さなければならない。プロ野球選手でもミスを犯すわけだから、「ミスをしない」というのは中学生ではあり得ないのかも知れない。でもやはりそういった高いレベルのゲームを目指さなければならない。夏の大会のプレッシャーの中で1試合だけでもノーミスのゲームをやり切るくらいのチームにならなければ、「4勝」は難しい。

 さて、冒頭に紹介したキャプテンについてだが、大人では全治2年とされるほどの大怪我であった。しかし僅か5ヶ月でオープン戦とはいえ試合に出るところくらいまで回復してきた。手術、入院生活、辛いリハビリを乗り越えてきたのだ。きっと「野球が好き、早く野球がしたい」という思いが彼を突き動かしてきたのだろう。今月からチームが推奨するワールドウィングというジムにも通い始め、早くトップパフォーマンスへ近づけようと必死だ。その姿勢は素晴らしいモノである。学生野球は確かに大変だ。学生である以上やはり学業が本分であるし、だからこそ現代は塾に通うのも当たり前で、その中で野球をやらなくてはいけない。勉強もしなければならないし、練習もしなければならない。「時間が無い」のは間違いないが、私はそれで良いと思う。このキャプテンに限らず秋の大会を終えてワールドウィングに通いだす選手も増えた。学校も塾も野球の練習もある中、ジムに通うのは確かに大変だ。でもシニアで現在中学野球を頑張っている選手も、ほとんどは高校野球でプレイヤーを終えることになる。次のカテゴリーとなる大学や社会人、独立リーグやNPBといったステージで野球を続ける選手は極僅かである。となると中学2年生はあと僅か4年で野球人生が終わってしまう可能性が高い。弱冠18歳でだ。であるならば、硬式のボールを握ってプレーしているうちは色々なことを犠牲にしてでも死に物狂いで打ち込んで損は無いのではないだろうか。私は運良く大学まで野球を続けることが出来たが、それでも「あの時こうしておけば良かった、ああしておけば良かった」という後悔の念にさらされる。もう戻りたくても戻れない。プレイヤーとして夢を見られる中学生が羨ましくて仕方がない。遊ぶ時間など社会人になってからいくらでもつくれる。でも純粋に野球に打ち込めるのは本当に今しかない。「まだ中学生だから」何て言い訳は通用しない。むしろ「もう中学生」なのだ。あと極僅かしか時間が残されていない。その中で結果を出していかなければ次のステージには生き残っていけない。今、この時に全てを懸けなければあっという間にプレイヤー人生に戦力外通告を出されてしまうのだ。「ジムに通う」というのは1つの例であって、努力の仕方は人それぞれで良い。ただその今生きる時間や命のエネルギーを、野球に全力で注いだとしてもバチは当たらない。大袈裟に聞えるかも知れないが私のように終わってしまった人間からすれば、「今頑張らなくていつ頑張るのだ?」と思ってしまうのである。嬉しいことにキャプテンも含めてそういうような意識に近い心の状態になってきた選手が何人か現れ始めた。しかし私が一番そういう意識になって欲しいと願っている選手が何人かいるのだが、まだその選手達は気付かない。彼らの心が変わればこのチームは来年の目標達成にグッと近づくのだが…笑
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