1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | TOTAL | |
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東京和泉リトルシニア | 3 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 |
甲府中央ボーイズ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 2 |
我が東京和泉シニアが所属している関東連盟の夏の大会は、参加チーム数200を超える一大イベントである。したがって試合会場も北は栃木・茨城、南は静岡まで広範囲にわたり、抽選によって対戦相手と試合会場も決められるので、1回戦から遠方での試合を強いられることもしばしばある。昨年は寄居、一昨年は富士、3年前は厚木である。そういった意味で今回甲府中央ボーイズさんにお世話になったことは、遠征の訓練として良い経験になったのではないか。朝3時台に起床して準備をし、4時半頃に家を出て5時に集合。5時過ぎに出発して移動中に朝食を済ませ、サービスエリア等で休憩を挟みながら7時過ぎに到着。道具を降ろしてベンチ入り。そしてすぐにウォーミングアップを始めて心も身体も戦闘モードにスイッチを入れ替えていかなければならない。この試合前の準備という点で失敗をすると、初回でゲームを決められてしまう可能性もある。ご父兄の皆様には大変なご苦労をおかけしてしまうことになるが、年に2~3回はこのような遠征でシミュレーションをしておきたいものだ。
試合は牽制死が多く目立ってしまった。現在「アウトになっても構わないからリードを大きくとって盗塁をする」ということを1つテーマにしている。だから盗塁のサインが出ている時はある程度リスクをかけて勝負するリードとスタートを試みることは仕方ないのだが、ただ「打て」のサイン、もしくは「バント」のサインの時は第2リードを焦る必要は無い。むしろ左ピッチャーだったので「第2リードを遅らせる」というリスク管理が必要になる。寂しいのは、最近同じようなミスが続いているにも関わらず、「左ピッチャーだから第2リード遅らせていいぞ!」といったようなベンチからのサポートの声が未だに出て来ないことだ。さらに言えばそういったミスをしてアウトになって帰ってきた選手に対して厳しく指摘する選手もいない。それはつまりチームの勝とうとする意識が低いことをあらわしている。「同じ失敗を繰り返したくない」、「つまらないミスで大事なランナーを失いたくない」という思いがベンチの中に無いからそういう言葉が出て来ない。それではただ淡々とゲームを「こなしているだけ」ということになってしまう。冒頭に述べたように「遠征試合」という経験は貴重だ。例えオープン戦とはいえその試合を行う為に沢山の人の協力があって成り立つことを忘れてはならない。試合を組んでくれる事務局長がいて、1時間も早く起きてお弁当の支度をしてくれるお母さんがいて、車を出してくれるお父さんがいるのだ。その思いに答える為にはゲームを淡々とこなしてはいけない。少しでも自分とチームの成長に繋げようと必死になって闘うことこそ唯一の恩返しになるはずだ。
これが年内最後のオープン戦となった。5月21日から新チームがスタートし、これまで実に52試合のオープン戦を行ってきた。公式戦は新座市長杯4試合、東東京支部大会4試合、関東大会1試合、1年生大会1試合、城北ブロック親善大会1試合の計11試合。合わせると63ゲームこなしてきたことになる。「試合が一番上手くなる」という私の恩師の言葉を信じて、事務局長に協力してもらいながら少し無理矢理にでもゲームを組んできた。快く引き受けて下さった各チームの関係者の方々には心から感謝したい。ゲームの中で鍛えれるのはやはり走塁だ。走塁は走り方はもちろんだが、それよりも「この場面でどういう走塁をしなければならないのか」という「考えと準備」が重要になってくる。イニング、点差、アウトカウント、打順を考え準備することが好走塁につながる。つまり野球をよく知っている者が上手な走塁が出来るというわけだ。そしてそれは間違いなくゲームの中でなければ養われない。水・土・日という限られた練習時間の中では、ありとあらゆる場面を想定して生きた打球によって走塁することは不可能に近い。しかしゲームをすれば簡単に「考えて準備しなければならない場面」に遭遇できる。否が応でも走塁を学ばされるのだ。そしてそれは守りや打撃にも生きる。「この場合どうすれば走者をホームに還さずに済むのか?」、あるいは「どうすればホームへ近づけることが出来るのか?」と、走塁から逆算して確率の高いプレーを選択出来るようになってくるのだ。「野球を学ぶということは走塁を学ぶということ」と選手達にはよく話しているが、走塁を学ぶにはやはりゲームが一番いい。守備練習においても、少々基本を疎かにしてしまっているというのも承知の上で、「ゲームで生きるプレー」を追求してシートノックもやっているつもりだ。ボールを捕る「型」よりも、「アウトにする為の守備」ということを求めている。そしてそれらは全て「来春夏に勝つ為」に取り組んでいることだ。だから選手達には例えオープン戦といえど、もっともっと勝負にこだわって欲しい。年が明ければ約1ヶ月半で春の大会がやってくる。もう1日たりとも無駄に出来ない。来年の試合はどのゲームも心が熱くなるゲームを見せて欲しいと思う。