1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | TOTAL | |
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東京和泉リトルシニア | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
常総シニア | 5 | 0 | 0 | 1 | 3 | 1 | × | 10 |
昨年の6月、新チームが始まって1ヶ月も経たないうちに常総さんとオープン戦をやらせて頂いた。その時敗れはしたものの、4対5と接戦を演じることが出来た。4回までは4対0とリードして試合を優勢にすすめることが出来たし、持っている力はむしろ我がチームの方が上だとも思えた。毎年のように上部大会へ出場する強豪チームである常総さんを相手に、自チームの手応えを感じることが出来たものだった。
あれから7ヶ月半。年明け初めてのオープン戦で再び常総さんに腕試しする機会を頂いた。しかし結果は0対10のコールド負け。勝負においても試合の内容においても圧倒的な力の差を見せつけられた。つい7ヶ月前は然程実力差は無く、むしろ「我がチームの方が力は上だ」と思えたチームに、追い抜かれ、そして大きく差を広げられた。これはこれまでの7ヵ月半、双方が過ごしてきた毎日を物語っていることに他ならない。血のにじむような努力を重ねてきた常総シニア、のほほんと過ごしてきてしまった東京和泉シニアということだ。常総シニアさんは土・日の週末しか活動をしていない。そんな中これだけ選手が成長しているのは、月~金の選手各個人の過ごし方によるものだ。「土・日の2日間でやれる野球の練習内容はどのチームも然程変わらない。だから平日に個人でいかに練習するかということが大事なのだ」とうちの選手達にも常々話しているが、やはり常総さんのような強豪チームはその意識付けがちゃんと出来ている。人数も多いので練習しなければレギュラーを勝ち取れないという危機感も選手達にはあるのだろう。
東京和泉シニアの活動は水・土・日の週3回だ。水曜日は学校が終わった後の2~3時間程度、体力づくり的なことしか行わない。日曜日には極力オープン戦を組むようにしている。となると実際に硬式のボールを使って練習をしている時間は土曜日しかない。つまり週1回だ。さらに月に1度土曜日は登校日となるので、つまり1日中ボールを使って練習を出来ている日は、月に3日しかないということになる。そして全員学校が無く、選手が揃って練習出来ている日は第1土曜日かあるいは第4土曜日の月1~2回しかないのだ。こんな中、膨大にある野球の練習メニューの中で「これだけはやっておきたい」と思う練習をチョイスしてやるしかない。高校野球のように毎日練習出来るならまだ色んな練習を考えることが出来るが、シニアの活動にはその時間が全く無い。私のプレイヤーとしての15年と、中学生を15年見てきた指導者としての経験から、選りすぐりの練習メニューを選手達に与えているつもりだ。「あれもこれもやらなければ」「あれもこれもやりたい」と思う中、妥協に妥協を重ねて組んでいる練習メニューだ。しかし選手達はその練習すらもすぐに手を抜く。淡々とその練習メニューをこなすだけだ。練習というのは今の自分の力が100だとしたら、それを105とか110にしていく為にするものだと思う。それをいつも80とか90の力でこなしていたら、一向に力は付いていかない。110とか120の力で練習に励んではじめて101、102となっていくものだと思う。先程の計算の仕方で考えると、ボールを使っての練習日数は春の大会まで残りあと3日、夏の大会までと考えても僅か10日しかない。その日すらもガムシャラになって取り組めなければ、もう春も夏も無い。
先日、東京和泉シニアのOBで現在日本通運で正捕手として活躍している木南了が練習の手伝い・指導に来てくれた。その時、練習終わりに中学生にひと言ハナシをしてもらった。彼は開口一番、「もったいない」と言った。「自分が中学時代、自分よりも優れた選手がたくさんいたが、今野球を続けられているのは自分だけだ。誰にでも可能性はある。だからもっと一生懸命練習するべきだ」と話してくれた。自分の中学時代と照らし合わせて、今ひとつ覇気が感じられない後輩達の練習している姿に歯痒さを感じたのだろう。それが「もったいない」という言葉になったのだと思う。もう残り僅かとなってきてしまったが、それでも心を変えて本当に目標を達成する為の毎日をこれから過ごそうとするのか?それともこのまま終わるのか?選手全員が問われている。