1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | TOTAL | |
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東京和泉リトルシニア | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 | 0 | 5 |
大田シニア | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 | 1 | × | 6 |
昨秋の大会も初戦は大田シニアさんであった。その時は7対0で勝利したが、他チームからの選手の移籍などもあって、戦力が充実してきているという情報を聞いていた。さらに試合前のキャッチボール、トスバッティング、シートノックを見れば、秋とは様変わりしているチームだということはすぐに分かった。選手達もそれはしっかりと感じてくれていたし、決して秋に勝っているからといって受けにまわっている様な戦い方ではなかった。「しっかりと心と身体を暖めて試合に入る」という、ずっと私が選手達に求めてきたことを実践してくれた。しかしそれにも関わらず5対6で惜敗してしまった。公式戦の敗戦。これは全て監督である私の責任だ。
0対0で迎えた5回裏。1死から8番打者に2塁打を打たれたが、9番打者をショートフライに打ち取って2死2塁となり、1番打者を迎えることになった。1番打者が好打者なことは構えやスイングを見れば一目瞭然。何よりも初回の1打席目の初球を叩いてレフト前ヒットを放っている。初めて見る投手の球を1球でコンタクト出来るのは能力の高い打者である証拠だ。それが分かっていたから、捕手に「1塁空いているから歩かせてもいいよ」と指示をした。この曖昧な指示がいけなかった。ここはタイムをとってマウンドに行き、投手と捕手に「歩かせて2番勝負だ」と明確に指示するべきだった。結果初球のカーブを右中間に運ばれ先制を許すと、勢いに乗った相手打線を止めることが出来ずに5点差まで広げられてしまった。この時、結局2番打者もヒットを放っているので、1番打者を敬遠したからといって無失点で切り抜けられたかは分からない。しかし先制して1点リードで迎える打席と、まだ0対0で前の打者が敬遠されて迎える打席とでは、打者にかかるプレッシャーが全然違う。私の指示1つでチームのピンチを救える可能性があった場面であった。この日先発した2年生投手のピッチングは素晴らしかった。捕れなくてもバントのショーフライに飛び込んでいく姿、三振を奪ってガッツポーズをする姿、背番号1の姿がそこにはあった。彼の好投を私がふいにしてしまった。申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
野手陣も本当に頑張ってくれた。5点奪われた次の回に5点奪い返して1イニングで同点に追い付いた。守りでエラーというエラーは無かったし、走塁でも次の塁を狙おうと積極的な走塁をしていた。練習中、そしてオープン戦を通じて、走塁についてはずっとうるさく言ってきたつもりだ。選手達には確実にそれは伝わっていたのだと感じることが出来て素直に嬉しかった。
負けはしたが今持てる力は出し切れたのではないか?故障による練習不足や調整の遅れ、さらにはまだ故障を抱えたまま試合に出ている選手もいる。そういったことを含めて今の実力だと考えれば、実力通りの試合だったと思える。私が選手達にいつも言っているのは、しっかりと試合に挑むモチベーションをつくって試合に入らないことだったり、全力を怠ることだったり、「勝とうとする気持ちの弱い試合をして欲しくない」ということだ。しかしこの試合は決してそんなことはない。みんな勝つ為に必死だった。全力で相手にぶつかった。魂と魂のぶつかり合う試合だったと思う。春の大会初戦からそんなゲームに選手達は出会わせてくれた。また私自身がこの敗戦から多くを学ばなければならないと思う。幸い春の大会は敗者復活戦がある。「春関東1勝」という目標が達成出来なくなったわけではない。1回戦敗退で敗者復活にまわるということは、ストレートで5連勝しなければ関東大会の代表権を得ることは出来ない。それがどれだけ大変なことかは分かっているつもりだが、諦めるつもりは毛頭ない。次の試合に勝つ為の準備をまた今日からするだけだ。