12345678TOTAL
東京和泉リトルシニア000000112
江戸川北シニア000100001
江戸川北シニアの皆様、素晴らしい試合をありがとうございました。また下級生のオープン戦もありがとうございました。

 センターからホーム方向に強い春風が吹く中でのゲームとなった。やはり春の大会はこういう天候の中でのゲームが多い。特にシニアの試合は河川敷のグラウンドで行われることが多い為、よりその風の影響を受けてしまう。このゲームに関してはその風がほとんど相手チームに味方してしまったように思う。江戸川北さんのエースピッチャーはストレートに力があり、ストレートで押してくる投球スタイルだった。センターから吹いてくる強烈な春風は、追い風となってよりストレートの威力を増大させているようだった。「捉えた」と思った打球も風で押し戻されて外野手のグローブにおさまり、長打を4~5本損したような感じだ。そんな神様から与えられた試練も含めて、公式戦を1つ勝つというのは本当に大変なことだ。特に一冬超えて、この春の大会の時期くらいになってくると、どのチームも力を付けて来るので、どんなチームが相手であってもこういった僅差の試合が多くなる。

 0対0という展開で、チャンスを作ってもあと1本が出ず、嫌な流れを感じていたら先に守備のミスで失点してしまった。野球の試合展開としては「負けゲーム」の流れであった。しかし最終回に追い付き、タイブレークの末勝利することが出来た。7回表攻撃時のベンチの熱からは、「絶対に負けたくない」という選手達の思いが伝わってきた。その思いの強さが逆転劇を生んだのは間違いない。「純粋に相手チームと勝負する」という私がずっと目指してきた野球がカタチになりつつある。中学生の野球だからある程度ミスが出るのは仕方が無い。人間がそうなように、色んなことが不完全で、未熟で当たり前だ。でも「気持ちを込めて、真剣に相手と勝負することだけは中学生でも出来ることの筈だ」とずっと信じてきた。もちろん、それも簡単なことではない。真剣になるには覚悟がいる。その為に勇気も必要だ。しかも野球がチームプレーであるが故に、1人だけ真剣になっていても意味が無い。理想は全員が目標達成の為に真剣になることだ。「タイブレーク」というなかなか経験出来ない試合を勝ち切ったことで、また1つ選手達が、そしてチームが成長出来るのではないか。真剣に戦うからこそこういうゲームに出会えるのだ。このゲームで試合に出た選手もそうじゃなかった選手も、それぞれ色んなことを感じてくれたと思う。こんな経験、きっとスポーツを真剣にやっていないと出来ないことだと思う。こういった経験が感性を豊かにし、人間としての成長を促してくれるのだと思う。敗者復活戦を1つ勝ったことで、もう一度真剣勝負をするチャンスが与えられた。良い準備をして挑んでもらいたい。
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